理系よりも文系の数学受験者のほうが高収入?
理系よりも文系の数学受験者のほうが高収入になる?と聞いたら、皆さんはどう思いますか? 2012年4月10日に大卒者の就業状況と入試の関係を京都大、同志社大、立命館アジア太平洋大のチームがまとめた調査によると、文系学部で数学を受験した人の方が年収が高く、大企業に就職する比率も高いとの結果になったようです。 今回の調査は、チームが昨年2月に実施したインターネット調査で、24~74歳の大卒者1万3059人から回答を得たもので、蓋を開けてみれば、文系学部出身で受験科目が数学だった人の年収は数学を受験していない人よりも平均約90万円高いことが明らかになりました。 さらに最初の就職先が大企業である比率をはじめ、係長以上の役職に就いている比率も高かいことも判明したようです。 今回の結果にネット上では、「数字に強いと収入につながる」「要は守備範囲が広いと収入も高くなる」「理系・文系は別として、論理的思考力とコミュニケーション力の問題では?」など、さまざまな意見が飛び交っています。 数学から養える能力をしっかりと身につけていれば、社会に貢献できる力を発揮できるということなのかもしれません。計算力をはじめ、物事を証明するための力、答えを導き出す力という数学には欠かせない能力が、今回の結果に繋がっているとも考えられます。 実際に技術系の企業を除いたとして、優良企業のほとんどがロジカル的な人が多いと聞きます。そもそも企業面接ではロジカル的な会話で進めていかないかぎり、優良企業には入れないとまで言う人も増えてきているようです。 つまり、数学で「ロジカルシンキング」を鍛えることで、高収入も夢ではないのかもしれません。だとすれば、中学高校の数学の教員からすると、この話題を生徒たちに伝えてみるのもいい刺激になったり、数学嫌いな生徒の意思を変えることができるかもしれません。