魚油には頭を良くする効果がないと判明
頭を良くする効果があると噂されていた「魚油」ですが、アメリカのロイター通信によると、魚油に頭を良くする効果はないと報じています。そもそも魚油が頭を良くするというのは間違いで、正しくは魚油に含まれる「オメガ3脂肪酸」が頭を良くする効果があるかもしれないと話題になっていました。 この度、イギリスが行なった研究によると、魚油に含まれるオメガ3脂肪酸は、心臓の健康を維持するためには有効な成分であることがわかったものの、脳の機能を高める効果はないという結果が出たようです。 今回の研究結果は、専門誌「アメリカン・ジャーナル・オブ・クリニカル・ニュートリション」にて、ロンドン大学の研究者らによって発表されたものです。とは言え、今までに魚を食べることで脳の機能が良くなるかを調査する研究は数多く行われてきました。 魚を食べることで精神機能が良好になるという結果をはじめ、認知症になりにくいという結果も発表されているだけに、頭を良くする効果があるのでは?と期待されていたわけです。しかし、最近の研究では、魚が必ずしも脳にいい影響を与えるわけではないという結果が出ています。 それはロンドン大学衛生熱帯医学大学院の研究者らによって行われた研究で、70歳代の男女748人を対象に2年間の調査を実施しました。その内容は、エイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)を摂取したグループとしなかったグループに分けて、認識機能の違いを見るというもの。 この研究結果からは、それぞれのグループに差は確認できなかったと発表されました。少しでも頭を良くしたいと魚を中心に食事をしている受験生も少なくないでしょう。もしくは、そういったサプリメントを摂取している人も同様だと思います。 少々、残念な結果になりましたが、魚油を含め、魚を食べることで頭が良くなる効果があるとはまだ断定できないようです。ただし、より長期間にわたって魚や魚油などを摂取した場合、その効果についてはまだ解明されていないようです。 ということで、可能性はまだ残っているわけです。頭が良くなるかどうかは別として、魚は栄養が豊富ですから、毎日の食生活には取り入れたいものですね。