スマホ・タブレット教育のメリットとデメリット
スマホやタブレットの普及率が高まり、それを教育現場にも導入しようという試みはすでに始まっています。実際に文部科学省も近い未来には、教科書などをすべてデータ化することを発表しています。そこで、今回はスマホ・タブレット教育のメリットとデメリットについて詳しく解説していきたいと思います。 メリット1 授業がわかりやすくなるので理解度が向上する可能性があるタブレットは、タッチパネルによる画面の拡大・縮小が簡単で、さらに動画・音声データの再生などができるため、授業の可能性が無限大に広がるといっても過言ではありません。そのため、生徒それぞれの理解度が向上する可能性があります。さらに、自宅勉強でも生徒間で能力差が生じない可能性も出てきました。 メリット2 何よりも子供たちが楽しみながら学習できるタブレットなどを使った教育はまだ試験段階となっていますが、図工の時間に子供たちが自分の顔を写真に撮影して絵を描くことに利用したり、社会の時間に世界各国のニュースを検索するなど、子供たちが楽しみながら学習できるのは事実です。タブレットを使って様々なスタイルの授業を行うことが可能になるため、子供たちの探究心が向上することも考えられます。これによって、勉強嫌いな子供たちでも授業に楽しく取り組めるようになるかもしれません。ちなみにNPO法人のCANVASは、Windows 7搭載のタブレットPCとインターネットを活用し、最新のデジタル技術で「できること」を小学校の授業風に体験するワークショップ「エイサーきっずday」を開催しました。協賛として、日本エイサーと日本マイクロソフトが加わり、日本エイサーはタブレットPC「ICONIA TAB W500」を提供し、日本マイクロソフトの本社ビル(東京都品川)のセミナールームが会場に使われました。着実にタブレット教育は、実現化に向けて進んでいることがわかります。 メリット3 社会で必要な能力を得ることができる闇雲に授業を聞いていても、それが理解に繋がるとは限りません。そこでタブレットなどを利用することで、メインとなる勉強以外にもコンピュータを扱う技術や情報リテラシー能力など、様々な技術を身につける事ができるようになります。実際に、日本マイクロソフトは豊島区教育委員会、東京大学、レノボ・ジャパンと共同で実施しているICTを活用した実証研究について、東京都豊島区千川中学校で行われているタブレットPCを利用した授業を公開しています。現状は、パソコンを扱えることが条件の企業がほとんどなので、タブレット教育は大変意義のあるものとなりそうです。 続いては、タブレット教育におけるデメリットを解説します。 デメリット1 教育格差が発生する可能性があるタブレット教育やデジタル教科書は、費用の問題や体制の問題があります。そのため、全ての学校が一斉に取り入れるということが困難です。つまり、導入する学校としない学校によって授業スタイルが異なってくるため、生徒の理解度に差が出る可能性があります。 デメリット2 法案が未整備となっていることデジタル教科書導入においての課題として考えられていますが、法律上は紙のものしか「教科書」と認められていない事になっています。そのため、法律の整備が必要になってくるのが現状です。 デメリット3 誤解と予算の問題紙の教科書やノートを一切使わなくなることに対して、不安の声も挙がっています。子供が読み書きをしなくなることを恐れている人々が、様々な反対意見を申し立てているのも事実です。また、予算を国が負担するのか家庭が負担するのかという問題も重要なテーマとなりそうです。