中学受験の志望校であれば、本人よりも親が受験するかを決める場合が多いでしょう。まだ、その主導権は親が握っているような年代です。しかし、大学や専門学校などの受験になると、やはり本人の意思が主導権を持つようになってきます。つまり、自分がどういう学校に行って将来どうしたいのか?がはっきりしてくる年代だからですね。志望校を決めるにあたって、もちろん学力のレベルというのは重視されます。学力が高いレベルの学校になるほど、そこに入学したい人も多くなります。将来的にも有望になりますので、学力のレベルによって将来の展望があるかどうかは、志望校を決定する際に最も重要になってくる問題です。 でも、重要なのはそれだけではありません。何といっても志望校に受かったら、毎日そこに通わないといけなくなるのですから、自宅から通いやすい場所であるかということも大きな問題となります。交通費や学費なども大きな要素となるでしょう。もちろん、子供が難関の高校などに受かれば、たとえ学費の高い私立であっても何とか親が学費を工面しようとすることが多いです。 ただし、今は高校が無償化されていますから、たとえ私立に行ってもそれほどお金の負担はない場合が多くなっています。過去には学費のことも親にとっては問題であったでしょうが、今ではあまり問題視されていない感じがあります。 中学3年生になると、どの高校を志望校にするかという問題が出てきますよね。その場合は、遅くとも夏休み前には受験する志望校を決めておいたほうがいいでしょう。何故なら、夏休みは志望校を見学したり、受験のために勉強をしたりするための絶好の機会だからです。夏休みはぜひ、自分の行きたい学校を見学しに行ってみてください。 そうすると、自分がその学校に通っている姿もイメージできると思います。受験勉強をする時に、自分が目指す「行きたい学校」に行っている姿を想像すると、とても嬉しくなってきて勉強も進むでしょう。成績が低いから、などの理由で「行ける学校」を志望校にしてしまうと、高校受験へのモチベーションも下がってしまいます。 また、志望校の選択を誤ると、本来楽しいはずの3年間の高校生活を棒に振ってしまうこともあるのです。入学してみると、不良の同級生ばかりで自分と合う友達がいない、といったことも考えられます。そうしたことを防ぐためには、やはり夏休み中に「行きたい学校」に見学に行くということです。 そして、あまり妥協せず自分が最も行きたい学校を志望校にするのが理想的です。そうすれば、自然と受験へのモチベーションも上がってきます。「どうしてもこの学校に行きたい」という思いがあると、自然に勉強が捗って本当にレベルの高い高校に受かることもあります。 それに第一志望校だけでなく併願校を決める場合は、第一志望よりもレベルの高い学校を選んでおくのも良いですね。もし公立高校が第一志望校であれば、レベルの高い私立高校を併願校にするのもいいでしょう。そして、もし第一志望校が落ちたら、その私立に推薦で入れるようにしておきます。 実は、私立は校則が厳しかったり通学に不便なこともありますから、事前にしっかりとそうした点も確認しておいたほうが良いですね。とにかく、3年間毎日通わなくてはならないのですから、入学してから失敗したと思わなくて済むようにしておくことです。志望校や併願校についてはよく調べて、どんな学校なのかを入学前にきちんと把握しておけば後悔しなくて済むでしょう。