勉強をする上で、誰もがやる方法として『暗記』があります。誰でも一度はしたことがある、またはすべて暗記で乗り切ってきたという人もいるかもしれません。 ですが、試験前にせっかく暗記して頭に詰め込んでも、受験当日まで覚えていなければ意味がなく、闇雲に暗記してもすぐに忘れてしまっては、受験の時に役に立ちません。では、どうすれば長く使える暗記ができるのでしょうか?それは、“理解”をしてから暗記するという方法です。すべて暗記しようとすると、どうしても抜けていってしまうものが出てきます。一つでも忘れると他が繋がらなくなってしまうような覚え方をしていると、その時点で解答できなくなってしまいます。 でも、大きな枠組みや流れを理解した上で単語や用語を覚えるようにすれば、一つぐらい言葉を忘れてしまっても他の部分には支障がありません。 例えば歴史の勉強で一つの時代を覚える時、『誰』が『何のため』に『どれくらい』『どんなこと』を行った結果、『どうなった』のか、そしてそれが次に『どんな』影響を与えたのか、など流れを理解しましょう。それから登場する人物名や事件、地名、年号などを暗記してみましょう。そうすれば、ある事件が起きた年号を忘れてしまっても事件名は覚えておけるし、その次に起きた事件の年号を覚えていれば選択問題でそれより前の年号を選ぶことができます。 数学でも公式を理解して覚えておけば、急に忘れてしまっても、理屈から公式を導き出すことができます。漢字も字の意味を理解しておけば、書いたことのない漢字の書き取り問題が出ても、意味を応用して書くことができます。理解して暗記する方法は、どの科目にも応用することができるのです。 まったく理解せずに暗記だけをするのは、素人がお経を覚えるようなものです。音は分かるけれど、意味はまったく分からないという状態です。それでも、何度か繰り返し唱えたり読んだりすれば、覚えることはできるでしょう。ですが、非常に大きな労力が必要です。また、理解が伴わない知識がいくらあっても、実際には役に立たないことの方が多いのです。 試験直前になって、慌てて暗記する人はたくさんいると思います。前もってコツコツと暗記することは難しいですが、普段から理屈や流れを理解するような勉強をしておけば、直前になってから暗記をし始めても、効率よく覚えることができます。ぜひこの方法を取り入れて、効率のよい勉強をしてみてください。