もし、なかなか勉強をする気分になれないなら、偉人の人生について書かれた伝記を読んでみるのも良いですね。実は、伝記のなかには最初から天才だった人が、何も努力せずに立派な人になった、というような話は皆無といってもいいほどありません。  伝記では、もともと勉強など出来なかった人が、どのようにして立派な人物になっていったのかという内容が盛り込まれています。つまり、伝記には「最初は何もできなかった人がどれぐらい努力して立派な人物になっていったのか」が書かれていることが多いのです。  有名な偉人でも、過去には勉強ができなくて先生に怒られていた、という話がよくあります。実は、伝記を読んでみると合格体験記を読むよりもずっと為になり、面白いと感じられます。それに、勉強につながる内容もたくさん出てきます。  ほとんどの読書は勉強をすることにつながっていきます。だから、受験勉強として必ず意味があります。また、受験のための受験勉強をしないようにしましょう。できれば、好きなことをするために受験勉強をするのがベストです。  たとえば、サッカーの強い高校に入りたいという動機でもかまいません。大好きなサッカーをするために数学や理科を勉強してみてください。  勉強した内容は、様々な場面できっと役立ちます。サッカーで今よりも強いシュートが打てるようになるには、理科で勉強した考え方が必要になったりします。もし外国で試合をしたければ、英語だって話せたほうが良いですよね。それに、数学の公式を知っていることもサッカーに役立つかもしれません。  このように、自分の大好きなことのために勉強する、という意欲があれば良いのです。  また、受験自体もスポーツのようなものという考え方もあります。スポーツでは、たくさん練習して鍛錬したほうが、何もしていない人より勝てる可能性があります。スポーツに感動があるのは、このためでしょう。もしサッカーで強豪といわれる外国人チームとの試合に、努力して日本人チームが勝てばとても嬉しいものですよね。  受験にも同じようなところがあります。合格は無理だと言われていた学校に合格することが、受験の醍醐味です。偏差値の高い学校の試験を受けて、受からないと言われた学校に受かれば最高に嬉しいですよね。  つまり、サッカーで強いチームと試合をするように、受験でもレベルの高い学校の試験を受けて合格することにその楽しさがあります。「絶対に落ちます」と言われていた学校に毎年合格する人がいることが、感動を呼ぶのです。  本当は「合格は無理です」と言われていても、100%無理なわけではありません。だから、頑張って勉強していたら合格することもあり得ます。受験というのはスポーツの試合にも似ているのです。より強い相手に挑んで奇跡を起こすことも場合によっては可能となります。  その反対に、レベルの低い学校を受験して落ちてしまうのは、とても情けない話です。何故そうなるかというと、やはり油断してしまうことが原因です。  伝記には、様々な障害やマイナス要素を持っていた人物が努力して立派な偉人になっていくように、実際の人生では努力を続けると奇跡が起こってくることがあります。逆に、絶対に大丈夫と考えて油断していると、本来なら合格できるような学校なのに試験に落ちるといった事態が起こってしまうこともあります。  だから、人生は面白いし、自分の努力でどんな人生にも変えていけると思えるのですね。