入試本番では生半可な知識を使わないことが合格するコツ
アマチュアで将棋を始めたばかりの人がもっと強くなろうと考えて、プロ将棋士の書いた本を読むことがあるでしょう。ところが、読んだ後に対戦してみると、以前よりも負けやすくなってしまった、ということがあります。実は将棋と試験には、よく似た部分があります。 プロの将棋士の世界は奥深いものです。実戦の形式は実に様々であり、たとえば歩兵の位置が一つ違うだけでもまったく異なる展開になってしまいます。とても複雑な世界なので、プロが書いた将棋の本にはその世界の中でも代表的な形だけが掲載されています。なので、プロの本を読んだだけの付け焼刃の知識で対戦すると信じられないぐらい大負けしてしまいます。 そうなる原因は、自分が置かれている局面とプロが書いている本の局面に違いがあるからです。ところが素人であるため、そうした違いにも気づけません。だからまだあまり知識も経験も少ないアマチュア将棋士なら、プロ将棋士の書いた本はあまり参考になりません。まだ、つたなくても自分で考えて駒を進めた方がいいのです。 これは、試験を受験する場合も同じです。試験も将棋のように千変万化なところがあります。もし、試験問題に対して生半可な知識で解答を出そうとすると、間違えてしまうことが多いでしょう。なので、しっかり自信を持てる知識を使って問題を解くように心がけてください。その方が正解率は高くなります。 それに、当日の朝にお腹が痛くなったりしないように注意することも大切です。入試の日の昼食は食べ過ぎないようにして、頭の回転をよくする工夫をしましょう。また意外かもしれませんが、試験会場にはサングラスを持っていくと助かります。それは、試験の前に予備校のアルバイトが広告を配っているからです。そんな時にサングラスをかけていれば、相手の目線が気になりません。試験に落ちると「運が悪かった」と言う人がいますが、その失敗の理由はほとんどの場合、事前の準備不足が関係しています。 なので、試験への準備は周到にしてください。もし試験で難しい問題が出てその知識がうろ覚えの場合は、基礎知識だけを使って推理していきましょう。たとえば、それが英語なら間違いなくわかっている英単語から英文を読み解きます。もしそれが数学であれば、しっかりわかっている基本的な方程式を使って答えを出してみます。そうすれば自然と正解率が高くなります。 それに本番の試験では、誰でも緊張して頭の中がぐちゃぐちゃになります。そのため、あまり理路整然と試験問題を考えることができません。そうした中で下した一瞬の判断が、試験に受かるかどうかに大きく響いてきます。つまり、そうした状態でもなるべく冷静でいられるようにするには、やはり日頃から模試を受けるなどして本番に強くなるように練習しておくことが必要です。 落ち着けるようにするために、試験当日はお守りを持っていくという方法もあります。 お守りを一つ持っておくだけでもリラックスして試験に臨めますから、その辺は自分で考えて対策をしておきましょう。周到に試験に向けて準備していくことは、自ずと合格を勝ち取ることにつながります。そのため、試験に受かるということは、芸術家が自らの手で作品を作り上げるのにも似ています。試験に合格するにも偶然はなく、コツコツと努力してその日のために準備を重ねていくから成功を手に入れられます。