子どもに中学受験をさせるなら、時々模擬試験を受けさせて試験の場に慣れさせることが必要です。模擬試験が行われる会場の多くは、私立の中学校や高校です。そのため子どもは自分が行きたい学校で、入試本番前の模擬試験が受けられ場合があります。入試試験の会場にしっかり慣れさせてあげてください。また、試験の形式や入試傾向にも子どもを慣れさせておくことが大切です。  ここでは、模擬試験を受ける試験以外の目的や弱点を克服する方法についてお伝えします。  1:自分の弱点について把握できるまず、自分の弱点についてしっかり子どもに把握させます。できている単元とできていない単元をきちんと把握するのに、模擬試験が最適です。また得意な問題の傾向や、苦手な問題の傾向もじっくり確認できます。模擬試験では、普段よりも緊張してミスが多くなったりしますので、子ども自身が自分の緊張度合も把握できます。  2:受験生の中でどれぐらいの順位になるのか把握できる親であれば、どうしても後から送られてくる成績表が気になります。普通、志望校に受かる可能性がどれぐらいあるか、がもっとも重要な点です。しかし模擬試験はあくまでも本番の試験の予行演習です。ですので、志望校の入試問題とはまた別物だと考えた方がいいでしょう。  3:弱点を見つけてそれを克服することができる模擬試験で重要なのは、その成績や合否判定ではありません。実は、受験後のケアであり復習です。間違った問題や苦手とする単元をどのように克服していけばいいのか。親や塾は頭を絞らなければいけません。また、この問題は解けた方がいいのか、解けなくてもいいのか、それを見極める目も必要です。それに、もっとも親が気にするべきなのは子どもの現在ある学力の程度や傾向です。模擬試験では、子どもが知識を必要とする問題には強く、思考力が弱い、または図形には強いが計算分野は弱いといった弱点があることがわかります。ですから、分かった弱点は夏休みや冬休みの間に克服するようにします。模擬試験では子どもの弱点がはっきりしますから、それをなるべく補う勉強をしていきます。  実は、模擬試験を受けても復習をしない子どもは成績が伸びません。そのため志望校に受かるための学力ををつけることもできません。学力が伸びる子どもは模擬試験を受けた後にきちんと復習しています。その後、また模擬試験を受けて復習をして自分の弱点を克服していくのが成績のよくなる子どもの勉強法です。なので模擬試験が終了したら、子どもにすぐ自己採点をさせます。そして、その日のうちに復習を進めることが大切です。復習用のノートを作成して、間違った問題だけを抜き出して書かせたり、その問題を切り抜いて貼ったりすることによって復習できるようにします。もちろん、問題の内容は親もきちんとチェックするようにしてください。もし、まだ子どもがわかっていない問題があればそのままにしないようにします。  塾の先生に質問したりして、しっかり解けるようにさせておくことが大切です。決してできないままその問題を放置しないようにしてください。  模擬試験を受けたら、子どもの学力の程度が客観的にわかります。それを今後の勉強に活かさない手はありません。だから、模擬試験を受けたらわからない問題はすぐにチェックします。そのまま放置する子どもとは、この先大きな学力の差が出てくるようになるので気をつけてください。ですから、模擬試験を受けたら必ず後で復習する癖を子どもにつけさせることです。