「数学嫌い」の原因主要科目の中で最も好き嫌いが分かれやすい数学。目を輝かせながら夢中で問題に取り組む数学好きの人もいれば、「数学なんて見るだけでも気分が悪い、数学なんてなくなればいいのに……」と思ってしまう人もいます。私も学生時代数学は嫌いだったので、その気持ちは非常によくわかるのですが、少なくとも高校生までは数学とつきあわなければなりません。それに大学入試や就職試験などで数学が必要になることは多く、嫌いだからといって数学から逃げてばかりでは、いざという時に困ってしまいます。そこで、数学が嫌いになる要因を分析しつつ、数学嫌いに効くトレーニングを紹介していきます。  数学嫌いの原因① 計算が苦手数学が嫌いな生徒の大半に共通するのが、計算を苦手としていることです。小学校の算数が苦手なまま中学・高校に進んでしまい、数学の基礎となる計算でつまずいてしまっているというパターンです。まず、かけ算の九九や、「15+28」のような2ケタのたし算がスラスラ言えるでしょうか? この時点から怪しいという人がけっこういるはずです。「それはさすがにできるよ」という人は、次に分数・小数の混ざった四則計算です。通分・約分、小数を分数に直す……素早く確実にできますか?ここまでに心当たりがある人は、まず小学校の算数に戻って計算練習に取り組みましょう。まず、九九は小学生に戻った気分で唱えて練習!「百ます計算」に取り組むのも◎。また小学生の弟・妹がいれば、その教材をちょっと借りてきて計算を毎日解いてみてください。なければ、「数検」の6級以下(小学生レベル)の問題集を買ってきたり、インターネット上にある「数検」の教材をダウンロードしたりしてやってみるのもいいでしょう。小学生の勉強に戻るのは抵抗があるかもしれませんが、数学嫌いを乗り越えるには避けて通れない道です。毎日コツコツ計算練習をしてみましょう!慣れてくると、少しずつ計算の苦手意識がなくなってきますよ。  数学嫌いの原因② 文章題が苦手数学嫌いのもう一つの原因は、文章題が苦手なことです。計算はできるけれど、文章題になると何をしていいかわからず、解答欄は空白ばかり。かくいう私もそうでした。これは問題の本質がわかっていないからであることが多いです。連立方程式を立てる、二次関数の最大最小の問題に持ち込む……わかっている人からすれば何でもないことですが、苦手な人はどのパターンを使えばいいのか考えることすら放棄してしまいます。これは一種のアレルギーにも似た症状です。こうなってしまってはもうお手上げ……そうした人におすすめなのは「教えてもらう」「解法パターンを覚える」ことです。わからないものを一人で考え込むのはおすすめしません。そもそも、何がわからないのかさえ、わかっていないことも多いですから、悩んで考えてもすぐに問題が解けるようにはなりません。それなら、まずは人に教えてもらうのが適切です。しかし、教えてもらっただけではダメです。必ず、教えてもらったとおりに自分でも解き、その後その解き方を何度も反復して覚えていきましょう。こうすることで解き方を自分のものにすることができます。  逃げるな、でも一人で悩まないで!数学嫌いの人はどうしても数学から逃げたがる傾向があります。しかし、逃げてばかりでは解決にならないので、数学嫌いと向き合い、時には小学校レベルに戻ってでも基礎を固めていくのが先決です。そして、周囲の人に協力を求めましょう。孤独な戦いを続けるより、学校や塾の先生、数学が得意な友人などにどんどん教えてもらうほうが、気持ちの上ではるかに楽になります。逃げずにがんばりましょう!