看護・医療・福祉系入試では小論文がよく出題される!看護・医療・福祉系の大学・専門学校を目指す上でぜひ覚えておいて欲しいことは、入試は「人物重視」ということです。看護・医療・福祉系の職業は人命に関わる上、精神的にもハードなので、しっかりとした人物であることが求められます。そこで、多くの学校の入試では受験生の適性を試すため小論文が出題されています。でも、どうして小論文なのでしょうか?  看護・医療・福祉系入試の小論文、採点官はここを見ている!看護・医療・福祉系入試で出題される小論文は、問題が1~2行のもの、課題文を読んで答えるものなどがありますが、どの方式かにかかわらず意識しておかなければならないことがあります。それは『学校側が小論文を出題する目的』です。 ①コミュニケーション能力現代医療において特に重要なキーワードのひとつに「チーム医療」があります。医療の現場では多数のスタッフが連携しながら患者のケアにあたりますが、そこで非常に重要なのがチームワーク。医療チームの一員として働くには、他のスタッフと密にコミュニケーションをとれる能力が必要とされるため、学校側は受験生が日本語コミュニケーション能力を持っているか試す必要があります。そこで小論文が活用されるのです。受験生は何よりもまず、読む人が理解しやすく、日本語として正しい文章を書かなければなりません。仮名づかいや漢字を正確に書く、話し言葉を使わないといった基礎的なことに気をつけるのはもちろん、書く前に主張を整理し、筋の通った文章を書くよう心がけましょう。 ②人間性患者として病院に通ったり入院したりした経験のある人なら分かると思いますが、看護師や理学療法士などの医療スタッフは患者と密接に関わります。ケガや病気で精神的に落ち込んでいる患者にとっては、医療スタッフは支えとなる存在ですが、その医療スタッフの態度が事務的で冷たかったり、失礼だったりしたら患者はどう思うでしょうか?きっと不快な気持ちになるでしょうし、がんばってケガや病気を治そうという気力も薄れてしまうかもしれません。また、多忙な医療の現場でミスなく仕事ができ、患者の死などショッキングな体験をしても切り替えて他の患者のために働ける冷静さや精神的タフさも求められます。そこで、学校側は受験生が書いた小論文を通して受験生の人間性もチェックします。医療や福祉の現場にふさわしい冷静さや思いやりを身につけているか、試験官はちゃんと見ていますよ! 感情論に流されてはいけません。また、「高齢者はいずれ死ぬのだから医療費をかけすぎるのは適切ではない」なんて意見もNGです。  頻出テーマについての知識も重要看護・医療・福祉系の小論文では、医療・福祉の問題や社会的問題の出題が多いです。受験生にとってはなじみのないテーマばかりなので、予備知識がないとお手上げ状態になりかねません。そこで、参考書を読む、あるいは新聞・ニュースで医療・福祉関連の報道をチェックするなどして知識を吸収することも大事です。新聞やインターネットで気になるニュースを見つけたら、切り抜いたり印刷したりしてファイルにとじていきましょう。続けるとかなりの知識が身につきます!