人気の看護・医療・福祉系近年、子どもや学生に人気の職業として挙げられるのが看護・医療・福祉系専門職です。たとえば、第一生命保険が幼稚園児・保育園児・小学生を対象として2012年7月に行った『大人になったらなりたいもの』調査では、女子の2位が『看護師さん』、3位が『保育園・幼稚園の先生』でした。また大学でも看護・医療・福祉系学部・学科の新設が相次いでいます。2013年には共立女子大・創価大が看護学を新設。杏林大学は保健学部に診療放射線技術学科、金城大学は医療保健学部に作業療法学科をそれぞれ設置しました。看護・医療・福祉系、人気の理由このように、看護・医療・福祉系の職業はなぜ人気なのでしょうか。①国家資格看護師(准看護師を除く)・理学療法士・作業療法士・幼稚園教諭・保育士・介護福祉士といった職業にはいずれも国家資格が必要です。大学や専門学校で勉強し、国家試験に合格しないとなれないので社会的地位も高く、国家資格が必要な職業のため、他の職種に比べ給料が高くなりやすいのも人気の理由です。②需要の高さ女性が多い看護・医療・福祉系専門職はどうしても離職率が高くなるので、近年のデフレ不況の下でも慢性的な人手不足が続いています。結婚・出産・育児などでいったん職を離れたあとに再度職を探すとき、資格と経験を持っていればすぐに職が見つかる状態ですから、女性にとっては非常に魅力的です。また高齢化の進行にともない、医療施設・介護施設での専門スタッフは今後さらに需要が見込まれます。③男性の増加かつてこうした職業は女性だけがなるイメージでした。しかし現在は男女雇用機会均等法の制定・改正などで男性にも認知度が高まっています。看護婦→看護師、保母→保育士といった呼び変えも男女雇用機会均等法によるものです。そのため男性の職業としても選ばれるようになってきています。安易な選択は禁物上でも述べたように、看護・医療・福祉系は時代のニーズに合致した職業です。今後も看護・医療・福祉系人気は続く見込みです。しかし、これらの職に就くためには大学・専門学校で何年も勉強しなければなりませんし、仕事もハードです。安易な気持ちで大学や専門学校に入学したあと、意欲が続かずに辞めていく人も多いと聞きます。看護・医療・福祉系を目指すなら、まずはきちんとした志望動機を持ち、その仕事をよく調べましょう。大学や専門学校での勉強量が多いので、コツコツ勉強する習慣を身につけておくことも必要です。「なりたい!」という強い意志と「そのために努力する」という姿勢を持った人に目指してほしい職業だと思います。