流れ星、見たことありますか?夜空に輝く星を見ていると、流れ星を見ることがあります。「願い事をしたい!」と思ったことのある人は多いと思いますが、流れ星が見えるのは一瞬。「あっ!」と思ったときにはもう消えてしまいます。流れ星の正体は、宇宙空間のちりなどが地球の大気圏に入り、大気とのまさつ熱で燃えたものですが、もとになっているちりが小さいので、すぐ燃えつきてしまうのです。だから、流れ星を見られる人は運がいいといってもいいでしょう。   毎年見られる天体ショー『流星群』しかし、そんな流れ星が、決まった日に大量に見られることがあります。それが『流星群』。彗星や小惑星とよばれる小さな天体(母天体)が地球に接近したとき、太陽の熱にふれて表面の氷やちりがとけ、天体の軌道上にまき散らされます。これを流星物質といいます。流星物質が地球の軌道と交わり、地球の大気に突入して燃えることで流星になります。流星物質は母天体の軌道ぞいに固まって分布しているので、地球が1年に1回太陽のまわりを公転する際にそこを通過するとまとまった数の流れ星が見られ、しかも地球が毎年同じ場所を回るたびに見られるというわけです。   有名な流星群流星群には大小さまざまなものがありますが、特に規模が大きく有名なのが、1月のしぶんぎ座流星群、8月のペルセウス座流星群、12月のふたご座流星群の『三大流星群』です。流星群は空のある一点(放射点)から四方八方に流れるように見えますが、この放射点にある星座が流星群の名の由来になっています。なお、しぶんぎ座はかつてりゅう座の付近にあった星座です。三大流星群のときには、天気がよく、月明かりがなければまとまった数の流星を見ることができます。特に冬は空が澄んでいて流星が見やすいので観測しやすくなります。街の明かりがない山間部では1時間に数十個もの流星を見ることができます。天文台などでは流星群の観測会も開かれますので、機会があれば出かけてみましょう。でも、冬の天体観測はくれぐれも寒さにご用心。とっても寒いので、防寒対策をしっかりと行いましょう!   夜空の星を見て『天体』の理解度アップ!理科の『天体』の単元でつまずく生徒をよく見かけますが、実際の夜空をじっくり観察したことがないという人がほとんどです。教科書やテキストに書かれている星は、夜になれば私たちの頭上で輝いているので、観察するチャンスは毎日あるのです。でも、何かのきっかけがないと、夜空をじっくり観察する機会がないのも事実。そこで、ぜひ流星群をそのきっかけにしましょう。星座早見盤を片手に夜空の星を観察することは、きっと天体に関する理解を深めてくれるはずです。