苦手科目、引きずっていませんか?人間、だれでも苦手なことはありますし、好き嫌いもあって当然です。勉強にしても同様で、4、5教科も勉強していれば、最低でもどれか1つは苦手に思う教科が出てくるのは仕方のないことです。しかし、入試という制度がある限り、苦手科目を苦手のままにしておくわけにはいきません。合計点で合否が決まる入試では、苦手科目の点数があまりにも悪いと、他の科目の点数は悪くなくても合計点でライバルを下回り、不合格になってしまう可能性があるからです。苦手科目をそのままにせず、克服のために努力し続けることは、入試を突破する上では必要不可欠なことなのです。   苦手科目を制する者は受験を制す!受験勉強においては、「苦手科目を制する者は受験を制す」といっても過言ではありません。具体的な例を用いて説明してみましょう。100点満点のテストで、英語・国語が70点ぐらいなのに数学は30点という生徒Aがいたとします。すると3教科の合計点は170点となりますが、もしここで各科目とも60点を取る生徒Bがライバルにいたとするとどうなるでしょうか。Bの合計点は180点なので、Aは負けてしまいます。こうしたことが、入試でも十分起こりうるのです。しかし、100点満点のテストで30点ということは、数学に関してはまだ70点も取れる可能性があるということでもあります。よほど難しいものでない限り、テストは50~60点が平均点となるようにつくられているので、間違えている問題の中には比較的難しくない問題がまだ相当数含まれていると考えられます。つまり、これからの点数の『伸びしろ』が大きいといえます。苦手科目の勉強は心理的にも負担になりますが、我慢して勉強すれば点数を上げられるチャンスなのです。非常にハイレベルな争いになるトップ校を除けば、入試は満点を狙うものではありません。平均点を取れれば合格できる場合も多々あります。極端な苦手科目がある人は、まず基本問題で確実に得点できるようにし、平均点を目指しましょう。   多科目の入試では、総合的な得点力の高い人が有利!また、大学入試センター試験のような多科目の入試では、極端な得意科目もないけれども特に苦手な科目もないという生徒が得をするケースが多々あります。1科目絶対の自信がある科目があったとしても、取れる点数は100点または200点が上限で、『伸びしろ』がありません。いわゆる傾斜配点で得意科目の得点が加重される場合を除けば、特定の得意科目だけでセンター試験でのリードを稼ぐことは難しくなります。逆に、100点狙いはできないけれども、どの科目も8割前後取れる生徒のほうが、総合点では上回る可能性が高いといえます。苦手科目があっても、苦手だからといってあきらめず、粘り強く勉強してみましょう。きっと、まだまだ点数を伸ばせるはずです。