受験生につきものの悩み……「落ちたら浪人?」大学受験生なら一度は考えてしまう、浪人のリスク。模試の判定を見ていても、第一志望校に合格できるか微妙……というとき、「不合格なら浪人するか、それとも確実に受かる大学を確保して、そこに進学するか?」と誰もが悩みます。そこで、浪人することのメリットとデメリットを今一度確認してみましょう。  浪人のメリットとは?浪人することのメリットとしては、『もう1年じっくりと受験勉強に取り組める』『意志を貫くことで人間的成長ができる』ことなどが挙げられます。現役時代部活などであまり受験勉強できなかった人は、1年間じっくり勉強することでまだまだ学力の伸びが期待できます。国公立大学受験組はセンター試験と二次試験の科目をどちらも勉強しなければならないため、現役のうちに学力が仕上がっていないことが多いのです。浪人して1年間かけて勉強すれば、センター試験の各科目に十分時間をかけることができ、現役時よりも自信を持って入試に挑めます。また、浪人は孤独な戦いになりやすいですが、あえてそうした環境に自分を置くことは、それまで努力を怠ってきた自分を反省するきっかけになります。そして「来年こそは合格する!」という意志を貫き合格を勝ち取ることは、きっと人間的成長をもたらしてくれるでしょう。寮を設け、厳しく管理された環境下で受験生を鍛える予備校は受験生から敬遠されがちですが、寮でのハードな勉強漬けの日々でしか得られない経験もあります。  浪人のデメリットとは?一方、浪人するとやはり費用面の問題はついてまわります。予備校の学費は、学校により異なりますが、およそ大学の1年間の学費に相当します。夏期・冬期の講習費などを加えるとさらに高額となることもあり、学費を出す親や保護者にとっては相当な負担です。また、浪人すると社会に出るのも1年遅くなってしまいます。1年間正社員として働けば得られるはずの給料数百万が得られなくなることは、見逃されがちですが意外と重大なポイントです。加えて、現役で大学進学し1年早く大学生活を謳歌している同級生の楽しそうな姿を横目に、日々黙々と勉強しなければならないのは精神的につらいものがあります。浪人する際は、同級生と比較せず、自分の勉強に集中する姿勢も求められます。 ?浪人できる、できないに関わらず全力を尽くす浪人生活は家族の協力なしには成り立ちません。このような浪人のメリット・デメリットについて事前に家族と話し合った上で受験校を決定していくことが重要です。もし「浪人はできない」という結論になれば、確実に進学先を確保できるような受験計画を立てた上で、一発勝負の入試に向けて後悔のないよう勉強に取り組みましょう。また、浪人することが許された場合でも、浪人できることに甘えてはいけません。「落ちたら浪人すればいいや」といった楽観的な考え方をしていては、受かる大学にも受からなくなってしまうからです。浪人しなくてもすむよう、志望校一発合格を目標にがんばりましょう!