本文を読みながら線を引く習慣をつけよう!説明文・評論文など論理的文章の読解問題について、受験生の悩みとしてよく挙げられるのが「時間が足りない」というものです。制限時間内に大量の文章を読み、問いに答えなければならない入試では、じっくり読んでいたのではとうてい時間が足りません。繰り返し何度も読んでいる余裕はないので、一度で文章の内容をしっかりつかみ、問いに答えるための根拠を探し出すことが必要になります。そこで有効なのが『線引き読解法』です。本文を読みながら重要な箇所に線を引くことで、何度も読み返す手間も省け、内容も頭に入りやすくなります。現代文の点数をアップさせたい人は、ぜひこの線引き読解法を取り入れてみてください。  線を引くときの最重要ポイント、指示語さて、文章を読みながら線を引く際に注目すべきポイントはいくつかありますが、そのなかでも最も基本的で、かつ即効性が高いのが『指示語の内容把握』です。文章中には、しばしば『これ』『そのように』といった指示語が出てきます。そのため、指示語の内容を正確に把握しなければ正確な文章理解はできません。出題者もその点を意識しているので、読解問題では指示語が指す内容を理解できているかを問う問題が非常に多く出題されます。ということで、指示語が指す内容を把握することは文章読解における最重要項目のひとつといえます。指示語が出てきたときには、ぜひチェックする習慣をつけてください。  指示語が出てきたときの『追いかけ方』では、指示語が出てきたとき、具体的にはどのように線を引いてチェックしていくべきなのでしょうか。まず、指示語を見つけたら、すぐ線で囲みます。このとき、△で囲むとよいでしょう。なぜなら、指示語が指している内容は指示語の直前にあることがほとんどだからです。その後、指示する内容を探します。といっても、闇雲に探してもなかなか見つかりません。探す際は以下の順に探します。まず、指示語のある文とその直前の文を見ます。指示語の指す内容が書いてある可能性が最も高い箇所です。直前の文までになければ、次は指示語がある段落の先頭に戻り、段落内を探していきます。指示語が段落の初めにあれば、直前の段落を先頭から見ていきましょう。それでも見つからなければさらに前の段落を探しますが、たいていは直前の段落までで見つかるものです。そして、指示する部分を見つけたら、そこに線を引き指示語と線で結びましょう。これにより、あとで読み直したとき、指示語がどこを指しているのかが一目瞭然になる上、文章の流れがよりはっきりとつかめるようになるはずです。初めは時間がかかりますが、慣れてくるとスピードアップし、指示語の把握もすぐにできるようになるので、当たり前にできるようになるまで繰り返すことが重要です。今日からすぐできる指示語の把握、ぜひ取り組んでみてください!