接続語が出てきたら前後のつながりを確認しよう『しかし』『だから』『なぜなら』などの接続語は、長い文章を書いていくときには不可欠の存在です。きっとみなさんも、これまで文章を読みながら数えきれないほどの接続語を目にしてきたことでしょう。しかし、接続語の意味を考えずに読んでいては、筆者の主張を正確に読み取ることはできません。そこで、接続語が出てきたら、まずは接続語を囲んでチェックし、前後のつながりを確認しましょう。このとき、接続語がもつ意味を意識することが重要になります。  接続語の分類を知ろう接続語にはそれぞれ意味があります。主な接続語をはたらきの面から大まかに分類すると、1、順接(だから、そこで、ゆえに)2、逆接(しかし、ところが、だが)3、並列(また、および、並びに)4、添加(そして、また、そのうえ)5、説明(なぜなら、つまり、たとえば、ただし)6、選択(あるいは、または)7、転換(では、ところで、さて)のようになります。順接なら、接続語の前が根拠・理由、後ろが結論となりやすいですし、説明の接続語は後ろに理由(なぜなら)、同意表現(つまり)、具体例(たとえば)などを具体的説明として付け加えるはたらきをしています。  逆接の接続語に注目しようこうした接続語のはたらきを理解した上で文章を読めば、ぐっと論理構造をつかみやすくなります。しかし、全ての接続語のはたらきを即座に理解するのはかなり難しく、一朝一夕に身につくものではありません。そこでまず、接続語のなかでも最も重要度が高く、読解のポイントになりやすい逆接の接続語に注目しましょう。『しかし』『ところが』に代表される逆接の接続語は、前後の文が反対の内容であるときに使われます。内容が反対の事項どうしを比較しながら論じるのは説明的文章の定番パターンなので、逆接の接続語は非常に高い頻度で登場します。しかし、逆接の接続語が重要な理由はそれだけではありません。  逆接の接続語のあとは要チェック!逆接の接続語は、一般論を挙げたあとで、それを批判しつつ筆者独自の主張を展開するときにしばしば用いられます。つまり、逆接の接続語の後ろには筆者の主張や意見が置かれやすいということがいえるのです。そこで『しかし』などの逆接語を見つけたら、まず▽で囲みます。そして、その後ろに線を引いていきましょう。▽を用いるのは、下に注目せよという意識づけをするためです。この作業を繰り返すことで、説明的文章において最も重要な筆者の主張をつかまえられる可能性がぐっと高まります。  『たとえば』のあとには線を引かない一方、具体例を導く『たとえば』は別の意味で注意が必要です。『たとえば』のあとにくるのはあくまで具体例であって、筆者の主張ではありません。つまり、『たとえば』の直後には、線を引く必要はないのです。『たとえば』から始まる具体例の部分は、( )で囲みつつ、さっと読むだけにとどめておきましょう。線を引く対象は、あくまで筆者の主張です。『しかし』のあとに線を引き、『たとえば』のあとには引かない。これだけで、筆者の主張をとらえやすくなります。ぜひ、今日から実践してみてください!