アスファルトの材料、知っていますか?道路の舗装に広く用いられているアスファルト。私たちは毎日、当たり前のようにその上を歩いたり、乗り物に乗って通ったりしています。日本の道路はほとんどがアスファルト舗装。外出すれば目にしない日はないほど、アスファルトは私たちにとってありふれた存在です。しかし、そのアスファルト、一体何を材料にしてどのように作られているか、知っていますか?  アスファルトはこうして作られる!実はアスファルトの材料は石油です。製油所で、原油を加工してガソリン・ナフサ(石油化学製品の原料)・灯油・軽油・重油などを精製しているのですが、なんと、その残りかすがアスファルトの原料となるのです。アスファルトのあの黒い色は、成分である炭化水素の色。つまり、アスファルトが石油由来である名残なのです。しかし、舗装に使うアスファルトはこれで完成ではありません。このあと、高温にして溶かし、砂利や砂などの骨材と混ぜあわせます。アスファルトは、骨材をつなぎ合わせる接着剤としての役割。舗装用アスファルトは9割以上が骨材で、アスファルト自体は10%にも満たないのです。そういえば、舗装されたアスファルトも、よく見てみると小石の形が見えたりしますよね。道路工事では、現場で高温のアスファルトと骨材を混ぜあわせ、道路になるところに敷き詰めていきます。このとき、アスファルト特有のにおいがします。その後、冷えてしまえば道路としての使用が可能になるのです。舗装用アスファルトは平たく敷き詰められる上、コンクリートより安価なので、広く道路舗装として用いられています。また、ゴムなどの樹脂を加えたり、空気を吹き入れたりして、わだち(車が繰り返し同じところを通ることで舗装がへこみ、道路が波打ってしまうこと)などを防ぐ加工をしたものや、バスレーン・道路の分岐などをわかりやすくするために用いる、色をつけた特殊なアスファルトもあります。  アスファルトは天然にも産出する!実は、アスファルトは天然にも産出します。日本でも北海道や日本海側の秋田県などで天然アスファルトが産出していたことがわかっています。縄文時代には接着剤や土器の補修材などとして使われたようです。また、カリブ海の島国トリニダード・トバゴでは、なんとアスファルトがわき出て湖になっているところもあります。湖の上を歩くこともできるというから驚きですね!