社会の学習に地図帳を使っていますか?小中学生、あるいは高校生の地理選択者は、教科書に加えて地図帳を持っているはずです。しかし、この地図帳、なぜかあまり活用されていないことが多いのですが、これは非常にもったいないことです。社会の学習では、地図の活用が必要不可欠です。社会は私たちが生きている日本、さらには世界中を舞台に学習する科目です。そのため、地理分野はもちろん、歴史や公民の分野でも、地図は様々なところで登場します。日本、世界のどこで起こった出来事かをつかむためには、普段から地図に親しみ、地理感覚を養っておく必要があります。というわけで、地理感覚を身につけ、社会を得意科目にするためには、地図帳は欠かせない存在なのです。分野別 地図帳の活用法それでは、分野別に地図帳の活用法を見ていきましょう。まずは地理分野です。地図帳の出番が最も多い分野ですが、できれば本格的な学習が始まる前に大まかな地図を頭の中にイメージできるようにしておきたいものです。各地の特色などを学ぶ際に、地図をイメージできれば地図と関連付けて考えることができるので、理解も早まります。日本地理を学ぶ前なら、日本の47都道府県の位置、県庁所在地、周囲の海や島などを覚えておくべきでしょう。また、中学生になると世界地理も学習しますが、多くの子どもにとって世界地図は日本地図以上になじみのないものです。中学校入学前に世界地図を見る機会を作り、世界の各大陸や大洋、主な国の位置を言えるようにしておくと効果的です。また、各地の地形を地図で確認するのはもちろん、地図帳に収録されている統計も重要です。国や都道府県の面積・人口、気温・降水量の表、農作物・資源・工業製品などの生産量上位国はしばしば入試に出題されます。地図帳の統計を事前にしっかりとチェックしておくとよいでしょう。次に歴史分野では、出来事が『どこで』起こったかを地図で確認する際にも地図帳が役立ちます。入試でも地図を用いた出題が多いので、地図を常に手元に置いておき問題を読んだときにすぐに頭に場所を思い浮かべられるようにしておくとよいでしょう。また、公民分野では、国際紛争などを学ぶときに地図とからめた理解が必要です。入試直前に学ぶことが多い単元なので、地理の勉強とあわせて確認していくのがよいでしょう。 地図に親しむには、地図にふれる回数を増やすのが近道地図帳は、一度見ただけではあまり意味がありません。何度も繰り返し見ているうちに、あなたの頭の中に地図ができあがってくるのです。地図が苦手という人は、地図を見る回数を意識的に増やし、地図に対する苦手意識を少しずつ取り除いていきましょう。