教科書に載ってない公式がある!中学校で習う数学には、教科書に載っていない『裏ワザ』のような公式がいくつもあります。これらは、知っていると計算が非常に楽になるので、知っていると知らないとでは大きな違いが出てきます。こうした公式のうち、いくつかをご紹介します。円錐の展開図が出てきたら……中心角はこの公式で!まずは、円錐に関する問題で使える公式です。円錐の側面はおうぎ形でできているので、円錐に関する問題ではこのおうぎ形の中心角を求めることが多いです。通常は、底面の円の円周と側面のおうぎ形の弧の長さの一致を利用して求めるのですが、次の公式を使えばいきなり中心角の角度を求めることができます。『底面の半径/母線=中心角/360°』(母線の長さ=側面のおうぎ形の半径の長さ)この式をさらに変形すると『母線×中心角=底面の半径×360°』となります。たとえば、母線の長さ6cm、底面の半径4cmなら、6×中心角=4×360=1440となり、中心角は240°と求められます。 円錐の側面積が3秒で求められる?続いてご紹介したいのは、円錐の側面積を求める公式です。数ある『裏ワザ』公式のなかでも、この公式は最も重要なものの一つ。慣れると3秒で側面積が求められるようになるスグレモノです。先ほども述べたとおり、円錐の側面はおうぎ型で、その半径の長さは母線の長さと等しくなります。ここで、おうぎ形の面積の公式と先ほどの中心角の公式を組み合わせると、側面のおうぎ型の面積、すなわち側面積は『半径×半径×π×中心角/360°=母線×母線×π×底面の半径/母線』となり、さらに母線どうしを約分して整理すると『円錐の側面積=母線×底面の半径×π』となります。だいぶスッキリしましたね。先ほどの例でも使った、母線の長さ6cm、底面の半径4cmの円錐を例にとると、側面積は6×4×π=24πcm2。暗算で九九を計算してからπをつけるだけなので、慣れると本当に3秒で側面積が求められるようになります。ぜひお試しあれ!?2次関数の変化の割合を瞬殺する!もう一つ便利な公式をご紹介します。中3の2次関数で、『xの値が2から4まで変化するときの変化の割合を求めよ』といった問題をたまに見かけます。教科書の解き方だと、xの値をそれぞれ式に代入してyの値を求め、さらに『yの増加量/xの増加量』を計算する必要がありますが、実はもっと簡単に求められます。2次関数y=ax2で、xの値がpからqまで増加するときの変化の割合は『変化の割合=a(p+q)』で求められるのです。a=2、p=-2、q=1なら、変化の割合=2(-2+1)=-2といった具合です。これも慣れると暗算で答えが出るので、計算が非常に速くなります。こうした公式を覚えて、楽に解ける問題を増やせば、テストではぐっと有利になります。ぜひ活用してみてください!