日本の歴史は、はるか昔から続く物語歴史が苦手な人の多くに共通してみられるのは、歴史に関心がなく、まるで呪文のように人名や用語を丸暗記しようとする傾向です。このような状態では、歴史の学習は苦痛でしかありませんし、歴史を学ぶ意義や歴史の面白さを理解することもできません。日本という国は、何千年、何万年という歴史の中で形づくられてきました。その中で、数えきれないほどの人が生き、数えきれないほどの出来事が起こってきたわけですが、それらはひとつひとつ独立しているわけではなく、互いに何らかの形でつながっています。特に、歴史を動かしてきた主要な人物の生き方、あるいは主な出来事は、やがてひとつの物語となり、現在につながっています。歴史を学ぶことで、私たちはこれまで生きてきた人々、過去の出来事が、どのように今の日本の成り立ちと関わっているかを理解することができるのです。 『つながり』を意識しよう過去と現在のつながりを理解できるからこそ、歴史はおもしろいのです。たとえば、どうして東京でオリンピックが開催されるのかと考えてみると、もとをたどれば徳川家康が江戸に城を築き、城下町を整備したことに行き着きます。その後、関ヶ原の戦いで家康が勝利し、江戸に幕府を開いたことで江戸は日本一の大都会となります。明治の世になると、江戸が東京と改められ、明治天皇が京都から移り住んだことで、東京は日本の首都としてさらなる発展を遂げ、敗戦を乗り越えて1964年の東京オリンピック開催を実現、そして2020年に再度オリンピックを開催するにふさわしい便利さと各種施設を備えた都市となったのです。こうした出来事どうし、あるいは人物どうしの『つながり』を意識することが、歴史においては非常に重要です。 ストーリーを理解するには、読み物やマンガがベストこのように、『つながり』を意識し、ストーリーを理解する勉強の仕方は、学校での歴史の教わり方とは違ってきます。どうしても知識の暗記が求められがちな学校教育だけでは、歴史のストーリーを理解するのはなかなか難しいかもしれません。そこで、歴史をざっとまとめた読み物や、マンガ形式の歴史本などを読んでみるのがお勧めです。学校の図書館にもこうした本はきっと置いてあるので、借りてくれば無料で読むことができますし、通して読むと歴史の流れが意識できるようになります。特にマンガ形式のものは、視覚的にもわかりやすく工夫されており、小学生から高校生まで幅広く勧められる立派な教材です。教科書をがんばって通読するより、マンガをさっとひと通り読むほうが時間もかからず、しかも頭に入りやすいので、歴史がより理解でき、テストの点数アップにもつながります。歴史が苦手な人は、ぜひ図書館に行ってこうした本を探してみましょう!