計算力アップは、合格への近道のひとつ偏差値50以下、つまり平均点が取れていない人が、点数を上げて入試に合格するためには、どのような取り組みが必要なのでしょうか。いくつかの方法が考えられますが、今回はまず『計算力アップ』に注目してみましょう。計算力アップは、合格をつかむ上で近道のひとつとなります。 算数・数学が苦手な人は、計算問題を取りこぼしている!中学・高校入試の場合、きっと算数・数学が入試科目にあるはずです。ここでポイントになるのは、算数・数学は得意な人と苦手な人の得点差が激しいということです。得意な人は70~80点台を取れるのに、苦手な人は30~40点台、あるいはもっと点数が低いということもしばしばあります。しかし、入試問題の全てが難問ばかりではありません。むしろ、基礎的な学力が身に付いていれば解ける問題のほうが多いのです。誰も解けない問題ばかり出題してしまったら、得点差がつかないので入試が成り立ちません。標準レベルの中学入試や公立高校入試であれば、計算問題だけで30~40点分あり、少し理解すれば解けるレベルの問題を含めると約50~60点分になります。つまり、算数・数学が苦手な人は、案外簡単な問題でも点を落としているのです。ここを強化しない手はありません。 コツコツ計算トレーニングで中学受験を有利にそこで、計算力アップに役立つ取り組みをいくつかご紹介します。まず、中学受験の場合は、計算力を確立できていない子どもが多く、計算問題を落とさない計算力があるだけで有利になります。算数の偏差値を上げるには、計算力のアップが最も確実で効果的といえます。そこで、計算や、『一行問題』とよばれる短い文章題のある問題集に取り組みましょう。このとき、計画を立て、毎日少しずつ継続的に取り組むことが重要です。そして、決して難しすぎない、集中すれば解けるレベルの問題に取り組むようにしましょう。計算力のトレーニングは体力づくりと同じで、毎日コツコツ続けられる、無理のないレベルで行うのが効果的です。焦らず、計画的に進めていきましょう。また、問題集の進行状況を表にしてはり出し、できた単元にスタンプやシールなどで印をつけていくと、達成度が目に見えるので子どももやる気を持続しやすくなります。 計算力は高校入試の合格ラインを引き上げる!一方、高校受験でも計算力は必須です。特に公立高校入試では、先程も述べたとおりどの都道府県でも冒頭に計算問題が数十点分用意されています。この計算問題には、『正負の数』『文字式の計算』『方程式』『関数』『確率』『資料の整理』などから出題されます。そこで、まずこうした単元の基礎問題だけを練習しましょう。計算問題だけが載っている問題集を利用するのが最も簡単ですが、教科書、あるいは学校で使っていた問題集などを使ってもかまいません。特に、新学習指導要領の実施後、『資料の整理』など『ゆとり教育』時代にはなかった単元の問題は出題されやすくなっているので要注意です。計算練習の際には、必ず途中式を書きましょう。計算過程を省略して計算ミスをする人がよくいますが、確実に解けるまでは省略せず、丁寧に解くことが重要です。そして、間違った問題は必ず正解するまでやり直しましょう。そして、1日1ページ、あるいは10問など、1日あたりのペースを決めて毎日続けることが大事です。『継続は力なり』との格言通り、計算力アップを目指す上でも、毎日の積み重ねが有効です。計算力は、練習すれば必ず伸びるものなので、自分を信じてがんばりましょう!