評定や偏差値だけで高校を決めるのは危険!中3になり、受験する高校を選ぶ際、よく目安にされるのは通知表の評定や模試の偏差値です。評定や偏差値を利用すれば、過去の受験生のデータにもとづき、かなり具体的な目安を知ることができます。つまり、「A高校なら受かるけれども、B高校に合格するのは厳しい」といったことが判断できるのです。しかし、ここで気をつけなければならないことがあります。評定や偏差値からわかるのは、高校に『受かるかどうか』だけです。実際に合格し、高校に入学した後のことまではわかりません。評定や偏差値だけで高校を決めてしまうと、『入れる高校』を選んで合格したはいいが、入学してみて「こんな高校だとは思わなかった」と後悔した、ということがしばしば起こります。 普通科高校? それとも専門学科高校?評定や偏差値から、『入れる学校』を探していくと、工業・商業・農業など専門学科の高校が多く見つかるはずです。これらの専門学科高校は、合格のボーダーラインはさほど高くないので、偏差値50もあればほとんどの高校には合格できるはずです。しかも、学力より通知表の評定を重視していることが多いので、実力テストには自信がなくても中学校の成績がよい人は合格しやすいといえます。 専門学科高校を選ぶときの注意点というわけで、専門学科高校は受験しやすいことが多いのですが、かといって安易に受験するのは危険です。次のチェックポイントのうち、ひとつでも当てはまる場合は、専門学科を受験するのは危険だといえます。①将来の目標が何も決まっていない②大学には絶対行きたい③友達や制服など、学業や部活動以外の理由で高校を選びたい専門学科は、特定の職種に就くための専門知識や技術、資格などを得るための学科です。そのために特化したカリキュラムが採用されているので、高校の勉強と全く関係ない分野の大学・職業を目指すことになると逆に不利ですし、高校の勉強も面白くなくなってしまいます。学科のカリキュラムや勉強内容をよく理解しないまま入学するのは後悔のもと。専門学科を受験したいなら、事前に十分学科について調べておくべきです。もし、「そこまで深く考えられない」というのであれば、普通科を受験したほうが無難です。また、大学入試を一般入試で受験する場合、専門学科のカリキュラムでは十分対応できないことが多いです。やはり、大学入試を目指すなら普通科高校のほうがよいでしょう。 目的意識がはっきりしている人に有利逆に、目標意識がはっきりしていて、自分の目標とする職業への最短距離として専門学科を選ぶのであれば、専門学科での学びは刺激に満ちたものになることでしょう。専門学科では、実習のように普通科ではできないカリキュラムも組まれているので、目標とする職業への理解を深め、「絶対に○○になりたい!」という気持ちをさらに強く持つことができます。これは普通科高校にはないメリットです。目的意識を持った人には、専門学科はおすすめできる学科だといえます。自分の将来の目標に合わせて、専門学科も選択肢のひとつに加えてみてはいかがでしょうか?