センター試験の直前対策、どうしよう??センター試験は、直前対策が意外と難しい試験です。単純な知識を問う問題が少なく、これまで積み重ねてきた総合的な学力が問われるので、一夜漬けですぐに点数をアップ、というわけにはいきません。しかし、受験生の側からすれば、大学に合格できるか否かを左右する大切な試験なので、5点でも10点でもいいから点数を上げたいというのが本音でしょう。そこで今回は、センター試験直前期に効果を発揮する学習戦略をご紹介していきます。 英語・数学・国語~最も苦手な大問に絞って集中特訓!まず、最重要科目である英語・数学・国語の対策からです。この3科目は、単純暗記で点数を伸ばすのが特に難しい科目です。そこで、暗記に頼らないアプローチをとりましょう。センター試験は大問ごとに出題内容が決まっています。そこで、過去問などの演習で大問ごとの得点を記録し、最も点数が取れない大問を集中トレーニングしましょう。最も得点が低い大問は、最も伸ばす余地の大きい大問でもあります。最近は大問別の問題集が数多く出版されていて、これらを利用すれば各教科で最も苦手な大問だけに絞ってトレーニングすることができます。特に注目したいのは、英語の長文や国語の読解問題です。1問あたりの配点が大きいので、正解を2問増やせればすぐにプラス10点が可能です。今まで食わず嫌いで避けていた人に限って、集中的に取り組むと慣れて点数が伸びるものです。チャレンジしない手はありません。また、数学なら数学Ⅰ・Aに注目です。100点近く取れる人は別として、得点が7割以下にとどまっている人は二次関数、三角比のどちらかを苦手にしているものです。これらは比較的短期間のトレーニングで点数が伸びる分野なので、集中的に取り組んでみましょう。 理科・社会~あきらめず基本事項の暗記に取り組もう! 一方、理科・社会は基本事項の暗記が点数につながりやすい科目です。暗記で点数を伸ばしたいなら、理科・社会に集中するのもひとつの手です。特に、文系の理科、理系の社会は伸ばす余地が意外とあるものです。直前1カ月、プレ模試が終わった辺りから、思い切って集中的に勉強してみましょう。文系だと生物、理系だと公民科目が『宝の山』です。プレ模試で30点台だった点数が本番では70点にまで伸びた、ということも珍しくありません。あきらめないことが肝心です! 傾斜配点には要注意!しかし、ここで忘れてはいけないのが『傾斜配点』の存在です。学部・学科ごとに、センター試験での各科目の配点が決まっていることはご存知でしょう。その中で、特定の科目の配点を多く、あるいは少なくするのが傾斜配点です。第一志望校に傾斜配点がある場合、それに合わせた対策が合否を左右します。配点が削られている科目は思い切って勉強時間を短縮し、配点が大きい科目に集中するのも戦略としては有効です。特に、特定の科目の配点が2倍以上になっているケースでは、その科目があなたの生命線となります。たとえば、文系で社会の配点が200点というような場合は、直前期の社会の追い込み次第で逆転合格も十分可能です。傾斜配点を今一度確認し、勉強時間の配分を考え直してみるのもひとつの手です。