小学生は学習習慣がない!?

中学受験生に比べると、中学受験をしない小学生はどうしても学習時間が少なくなりがちです。もちろん、スポーツなどの習い事に忙しくて勉強時間がない、という子どもも少なくありません。しかし、学校の宿題が終われば友達と遊び、帰ったらテレビを見たりゲームをしたりという毎日で、家庭学習をすることもほとんどないまま中学生になる、というケースも少なくないのではないでしょうか。 

中学校の勉強は甘くない!

実は、こうした子どもが中学生になると、初めから中学校の勉強についていけない可能性が少なからずあります。中学校での学習内容は、小学校よりもかなり難しくなる上、英語が主要教科として加わってくるので勉強しなければならない科目が増えます。また、ゆとり教育の見直しにともなって各科目の学習量が増えており、小学校と中学校の学習レベルやスピードの差も以前と比べさらに拡大しています。学習習慣がないまま、「家で勉強なんてしなくてもなんとかなるよ」という気持ちで中学生になると、あっという間に中学校での勉強についていけなくなります。

英検・漢検・数検を活用しよう

そのため、小学生のうちに、学校の宿題以外の勉強もする習慣をつけておく必要があります。しかし、中学受験生とちがい、受験しない子どもには大きな目標がないので、勉強しようとしてもなかなか続かないことがあります。

そこで有効なのが、英語検定・漢字検定・数学検定(6級までは算数検定)といった検定試験です。小学生のうちに、どれかひとつでもいいので受験するよう勧めてみましょう。

漢字検定と数学検定は、小学校各学年の程度に応じた級から順々にレベルアップしていけるという特徴があります。無理のないレベルから始められるので、どんな子にも適切な目標設定をすることができます。それだけでなく、勉強した内容は中学校でも役立つので、中学校に入ってからの学習でも有利になります。そして、一度合格すれば、一生有効な資格を取得できます。もちろん、合格するためには勉強が必要ですが、合格すればがんばりが報われます。努力の大切さや達成感も味わうことができ、子どもが成長するチャンスを与えてくれる存在でもあるのです。

市販の対策教材を活用すれば、学習計画も立てやすい

検定試験のもうひとつの魅力は、問題集などの教材が充実していることです。過去問の形式が決まっており、試験実施団体や各出版社から対策用の書籍が多数出版されているので、対策もとりやすくなっています。「毎日○ページずつやる」など、試験日までの残り日数に合わせて1日あたりの学習ペースを決め、取り組んでみましょう。毎日勉強する習慣がつけば、学力の伸びが期待できるのはもちろん、中学校入学後の勉強量にも対応できるようになります。ぜひ、小学校のうちから検定試験にチャレンジしてみてください!