子どもは勉強のやり方次第で変わる

「自分は勉強ができない」「自分はバカだ」と発言する子どもをよく見かけます。しかし、学年に関係なく、自分に合ったやり方、ペースで勉強すれば、できなかった勉強でも、必ずできるようになります。勉強が難しいからといって、すぐにあきらめてしまうのはもったいないことだといえます。 

『落ちこぼれ』が生まれるしくみ

子どもの脳の発達には、個人差があります。子どもの脳は、勉強することによってどんどん発達していきます。だからこそ、小学校から中学校、高校、大学や専門学校と、どんどん高度な学習にも取り組んでいけるのです。

しかし、そのスピードにはもちろん個人差があります。急に伸びるときもあれば、なかなか伸びない時期もあります。問題は、伸びない時期、勉強が難しく感じる時期にも、学校での学習ペースは遅くならないということです。

こうした時期に、個人のペースに合わせて学習ペースをゆるめ、しっかり理解しながら一歩一歩学習を進めていければいいのですが、残念ながら学校ではなかなか個別対応をしてもらえません。そこで、学校の学習ペースについていけない子どもはだんだんと『落ちこぼれ』化していくのです。

学習ペースを立て直す極意

では、学校の学習ペースについていけない子どもが立て直しを図るには、何が重要なのでしょうか。

まず、学校の学習ペースについていけないからといって、勉強すること自体をあきらめてしまわないことです。先程も述べたように、子どもは勉強すれば変わります。たまたま現在学校のペースに合っていないだけで、勉強しているうちに伸びるときがやってくると信じて勉強に取り組みましょう。

次に、以前に習った内容の復習から始めてみましょう。勉強に苦しんでいる時期は、ロールプレイングゲームで例えれば、ストーリー途中に出てくる少し強いボスキャラクターに苦戦している状態です。そのままの状態で戦ってもまず勝てませんが、一度引き返してキャラクターのレベルを上げてから再度挑戦すれば、勝てるようになります。勉強でも同じことがいえます。今までに習った計算は確実に解けるか、単語の意味を覚えているかなど、基礎力が身に付いているかを一度確認してみましょう。きっとどこかに弱点があるはずです。その弱点をつぶしていくことが優先課題だといえます。

そして、学校以外で勉強を教えてくれる人を見つけましょう。家庭教師のように、子ども一人ひとりに合ったペースで勉強を教えてくれる人が世の中にはたくさんいます。学校の学習ペースについていけないときには、家庭教師の先生などに頼ってみるという手があります。子どもと二人三脚で、時に励ましながら勉強を支えてくれる存在は、まさにこのような状態で威力を発揮します。まだ学校以外で勉強を教わっていないという場合、一度試してみることをおすすめします。