「授業がわかりにくい」こんなとき、どうする?

中学生・高校生と話をしていてよくあがってくる不満のひとつに、「学校の授業がわかりにくい」というものがあります。

しかし、学校という集団生活の場に通う以上、自分に合わない先生に出会うことは避けられません。「授業がわかりにくい」と嘆くだけでは問題は解決しないのです。かといって、授業がわかりにくいだけで先生の交替を要望しても、まず実現しないでしょう。

先生を替えてもらうのが難しい以上、ただ授業への不満をこぼすだけではなく、生徒の側も一工夫してみる必要があるといえます。そこで、今回は授業がわかりにくいという状況を乗り切る方法をご紹介します。

 

授業がわかりにくい先生には、いくつかのパターンがあります。

 

パターン① 先生が板書してくれない……

まず、板書をほとんどしない先生です。教科書を読みながら説明し、たまに線を引かせるだけ、という先生がよくいます。教科書自体がわかりにくいのに、それを読むだけでは、生徒の側は眠くなりがちなだけでなく、授業内容の整理ができず、結果として理解が不十分なままになってしまいます。

こうした授業の場合、おすすめしたいのは「自分なりのメモを取りながら授業を聞く」ことです。板書の内容だけでなく、授業中の先生の話や、浮かんだ疑問点などを、授業を受けながらメモしていくようにするのです。そして、必ず授業後にノートを見直し、疑問点については質問して解決していくようにします。こうすることで、授業中に眠くなりにくいし、疑問点も残りにくくなる上、授業中に頭を使う習慣がつくので、理解力も上がります。

 

パターン② 板書を写すのに精一杯で、先生の話が聞けない……

逆に、板書が多すぎて授業がわかりにくくなる場合もあります。生徒が板書を写すのに一生懸命になっているのに気づかず、先生がどんどん次の説明をしてしまうために、生徒には授業の内容が伝わっていないのです。

このような授業の場合は、逆に板書を全部写すことにこだわらず、重要と思える部分と重要でなさそうな部分を判断して、重要そうな部分だけ書くようにしてみましょう。そして、先生の話を聞き逃さないように注意することです。ただ写しただけのノートより、耳から入ってきた先生の話とリンクするノートのほうが、何倍も頭に残ります。

「ノート提出のときに注意されるんじゃないの?」と思う人もいるかもしれません。しかし、ノートは後で友達に見せてもらうこともできますが、授業は後でもう一度受けることはできません。優先順位でいえば、先生の話のほうが上なのです。先生の話を聞き逃さないように心がけてみてください。

 

パターン③ 授業のレベルが高すぎる!

また、「授業のレベルが高くてついていけない……」という場合もあるかもしれません。数学や理科の授業に多いパターンです。この場合、先生の授業内容自体はきちんと練られていて、理解できる人からすれば「いい授業」であることが多いです。しかし、生徒によっては理解が追いつかず、「そこでどうしてそんな解き方をするの?」という疑問だらけになるので、結果としてわかりにくい授業という印象になってしまうのです。

ここで活用したいのが「ふせん」です。解法の中で理解できなかったところはとりあえずノートに写しつつ、わからない部分に「ふせん」を貼っておきます。そして、「ふせん」の箇所を復習し、それでもわからなければ質問しに行くとよいでしょう。

このように、授業がわかりにくい場合でも、一工夫で状況を改善することができます。わからないとあきらめてしまうのは、まだ早いですよ!