合格に必要なのは、努力だけじゃない?

志望校合格までの道のりは非常に長く険しいものです。当然ながら、長期間にわたる受験勉強という努力の積み重ねがなければ、合格をつかむことはできません。しかし、志望校合格を実現する上で必要なのは、努力だけではないのです。

 

受験生のほとんどは、受験初心者です。浪人生などの例外を除けば、受験生は自分のチャレンジする学校の入学試験を受けたことがないのです。言い換えれば、受験生のほとんどは未体験の入試に向けて暗中模索しながら勉強を続けることになるのです。

 

そのため、受験生は往々にして「何を」「いつまでに」「どの程度」できるようにしておかなければならないのか、往々にしてわからないまま受験を迎えます。これは、学力的にも、精神的にも不安要素がいっぱいの状態です。合格を確実なものにする上で、このような状態になることはぜひとも回避したいところです。

 

合格ラインや受験日程から逆算することで、やるべきことが見えてくる

志望校合格への道を開くために必要なひとつの考え方をご紹介します。それは、志望校の合格ラインを知り、そこから合格までのプロセスを逆算するという考え方です。「何を」「いつまでに」「どの程度」できるようにすれば合格できるのか、あらかじめ知っておくことで、今やるべきことが明確になるというわけです。

 

国公立大学受験生の場合を例に取ってみましょう。国公立大学受験生は、まず前期日程を受験するのが基本ですが、その場合は1月中旬のセンター試験と2月末の二次試験を受験することになります。そこで、まず志望校のセンター試験・二次試験それぞれの入試科目や配点を確認しましょう。また、予備校などが発表している合格ラインを確認すれば、センター試験でだいたい何点とればいいのか、二次試験の合格ラインは偏差値でどの程度かが調べられます。あるいは、模試の結果表を見て志望校の合格ラインまであと何点必要だったのか、現時点で特に苦手な分野はどこなのかを確認する方法もあります。

 

こうした情報を総合すれば、「センター試験までにどの科目を何点以上とれるようにしておくべきか」「二次試験に必要な科目は何で、合格ラインは偏差値○○以上」「今の実力と合格ラインとの差はだいたい○○点分」「現状で最も点数を上げなければならない科目はどれか」といったことがわかってきます。

 

また、受験日程から逆算するという考え方もあります。センター試験、二次試験の時期を考えると、高3の12~1月初めというのはセンター試験で1点でも多く点をとるための対策に専念することになります。ということは、二次試験の対策は11月ごろまでにある程度仕上げておく必要があるとわかります。

 

この『逆算的思考法』を自分の状況にあてはめ、合格までのプロセスを逆算してみてください。きっと、今やるべきことがよりはっきりと見えてくるはずです。

 

目標がはっきりすれば、志望校合格も現実的になる

繰り返しになりますが、受験生のほとんどは受験初心者なので、自分が今置かれている状況や合格のために求められる条件が見えなくなりがちです。だからこそ、志望校合格のために求められる条件をできる限り明確にしておきたいものです。それにより、日々の勉強の目的がよりはっきりとしますし、志望校合格という最終目標もより現実的なものになるはずです。