志望理由書、どう書いたらいいの?

推薦・AO入試を受験する際には、多くの学校で『志望理由書』の提出が求められます。文字通り、学校側が受験生に対し「なぜ本校を志望するのか」を説明させる文書です。受験生の人物面に注目し、学ぶ意欲や目的意識を持った受験生を求めるという推薦・AO入試の目的からすれば、受験生の意欲を直接確認できる志望理由書は必要不可欠といってもいい書類です。

しかし、受験生にとっては、志望理由書の作成はなかなか大変な作業です。「いざ文章にしようとしてもうまく言葉にできない」「言いたいことはあるけれど、うまくまとめられない」といった悩みを抱える受験生は多くみられます。

では、志望理由書をうまく書くコツはないのでしょうか。

 

『未来・過去・現在』のモノサシ

志望理由書を書く際に大事にしてほしいのは、志望理由を論理的に説明し、試験官の高い評価を得られる書類を作るためのモノサシです。ここでは、『未来・過去・現在』のモノサシを紹介します。このモノサシに沿って書くことで、はっきりしたストーリーのある志望理由書ができます。

 

将来の目標や夢を明確に

言うまでもなく、受験生にとって進学はゴールではありません。もっと先の未来に、かなえたい夢や実現したい目標があり、そのために進学するのです。推薦・AO入試では、まさにその目的意識が強い学生を求めているので、進学した後の未来を具体的にイメージできているかがポイントになります。つまり、「○○大学△学部に入学したい」だけでは不十分といえます。目の前の進学だけではなく、その後の将来までイメージしていることを伝えましょう。たとえば「自ら学べる子どもを育てる先生になるために、○○大学△学部で学びたい」といったように、将来の夢や目標が明確で、その実現のために入学を希望していることをアピールするのです。

 

未来の自分像から過去・現在へつなげていく

次のポイントは、未来の自分像とつながるように『過去・現在』の自分についてのエピソードを構成することです。

ここでの『過去』は『目標や夢を持ったきっかけ』、『現在』は『目的意識を持ち、入学を希望している今の自分』です。目標や夢がはっきりしている人ほど、そうなった理由もはっきりしているものです。言い換えれば、なぜ目標を持つようになったかをはっきり説明できるかが志望理由書の生命線というわけです。具体的な体験などをもとに、目標や夢を持ったきっかけをしっかりと説明しましょう。「□□になりたい。きっかけは~という体験をしたからだ。それ以来□□になるという目標を持ち続けている。だから、□□養成のコースが充実している貴学で学びたい」といった構成を考えてみるとよいでしょう。

 

未来・過去・現在がリンクした志望理由書をつくろう

上で述べたように、未来・過去・現在のモノサシに沿って、それぞれがリンクした志望理由書を書けるかが重要です。いきなり、思いつくままに書くのではなく、将来の目標は何か、なぜそう思うようになったのか、受験校に通いたいのはなぜかを見つめなおすことから始めましょう。そして、ストーリーができたら肉付けをしていけばいいのです。志望理由書を書く際には、ぜひ『未来・過去・現在』のモノサシを活用してみてください!