『現代社会』『政治・経済』には時事問題も出題される

高校で『現代社会』や『政治・経済』を履修し、大学入試でもその科目で受験しようと思っている人に、気をつけておいていただきたいことがあります。

学校の教科書だけでは、入試で必要なテーマのすべてを学ぶことはできません。『現代社会』や『政治・経済』は、現代の日本や世界で現実に起こっている出来事を理解するための科目であり、入試には近年の出来事に関連した時事問題も出題されるからです。

 

ニュースや新聞をチェックする習慣づけ

そこで、『現代社会』『政治・経済』を入試で選択する受験生は、時事問題の対策を立てる必要があります。時事問題の素材になるのは、政治・経済・国際問題に関するニュースです。最も確実な対策は、テレビのニュース番組を毎日チェックすること、あるいは新聞を毎日読むことです。特に、新聞はそのまま入試問題の素材に使われることもあるので、できれば毎日目を通しておきたいところです。日々ニュースにふれる習慣をつけていれば、自然と時事問題に関して詳しくなるはずです。

 

おさえておきたい、対策方法は?

しかし、本当に入試間近の受験生にとっては、こうした対策を直前にとるだけでは逆にあまり意味がありません。入試問題は試験日のかなり前に作成されるので、試験日直前に起こった出来事は入試問題にはあまり反映されないからです。

受験生が知っておくべきことは、過去数年間に起こった出来事です。入試に備えるにはそれを踏まえ、近年の重大ニュースをまとめ、解説している本を読むのが有効です。

代表的なものとして、日経HRの『日経キーワード』、朝日新聞出版の『朝日キーワード』のように、新聞社系列の出版社が毎年発行しているシリーズがあります。これらは最新の主な出来事を確認し、知識をインプットするのに向いています。受験生なら1冊は持っておきたい本です。

また、ニュース解説で有名な池上彰さんは多数のニュース解説書も手がけています。テレビと同じように、わかりやすい解説とともに時事に関する理解を深めることができるので、こちらも受験生にはおすすめできます。

地図形式の解説書も意外と有効です。世界経済や国際問題を理解するには地図の知識が不可欠だからです。

そのほか、大学受験を指導する予備校講師の手によるシリーズなどもあります。大学受験に必要なポイントにしぼって解説してあるため、短期間で時事問題対策を行いたいときに有効です。

 

狙い目は年明けと9月以降

上に挙げた種類の本は、主に年明けの1月と秋口の9月に刊行される傾向があります。前者は前年のニュースを扱うため、後者は入試シーズン前に需要が高まるためです。そこで、時間に余裕がある高校2年生は1月~2月に最新版を購入してじっくり読むのがおすすめです。一方、受験生の直前対策用には、9月に発行されるものが狙い目です。なお、こうした本は大学受験書籍のコーナーにありますが、大きな書店だと目立つところに平積みされていることも多いので注意してください。

最新の時事問題に強くなって、試験で高得点を目指しましょう!