新聞のスクラップってなに?

新聞の『スクラップ』って、聞いたことはありますか? スクラップとは、関心のある新聞記事を切り抜き、ノートに貼っていくことです。また、切り抜いて保存するだけでなく、記事中の分からない言葉を調べたり、感想や気付きをメモしたりしていくこともよく行われます。

実はこのスクラップ、習慣化することで、入試の社会科において大きな威力を発揮します。どうしてでしょうか?

 

難関中学・高校入試の社会科で役立つ新聞スクラップ

新聞記事は、入試問題の素材として数多く使われてきました。特に、難関中学・高校入試の社会科では、新聞記事を素材とした問題がしばしばみられます。新聞記事のスクラップは、こうした入試に対する対応力を磨く上で役立ちます。

 

単なる知識ではなく、社会の動きと関連づけて理解

難関中学・高校入試の社会科では、どうして新聞記事が重要なのでしょうか。

こうした学校では、単なる教科書レベルの知識ではなく、学んだ知識を現実の社会で実際に起こっていることと関連づけて考えられる力があるかどうかを試す傾向があります。レベルの高い受験生が集まる難関校の入試では、単純知識の一問一答では受験生のほとんどが正解できてしまうということもありますが、社会で活躍する人材を育てたいという難関校の意欲のあらわれともいえるでしょう。そのため、特に現実の社会で起こっている問題と関連しやすい公民の問題では、新聞記事を素材とした大問が出題されることが多いのです。

 

どんな記事を切り抜く?

というわけで、新聞スクラップの出番です。しかし、方針も決めず闇雲に切り抜いていても、手間ばかりかかってしまいます。

スクラップの対象にしたいのは、政治・経済・国際問題といった公民で学ぶ内容に関連がある記事です。新聞記事になりやすく、したがって入試問題の素材にもなりやすいからです。こうした内容にターゲットを絞っておけば、切り抜きの方針が明確になります。

 

勉強と同時進行でスクラップ

そこで、まずは新聞を見て「これはスクラップするべき記事だ」ということが分かるようになっておく必要があります。できるだけ早く公民分野で学ぶ単元を把握し、学びながら同時進行でスクラップを進めていきましょう。なぜなら、公民は普通小6・中3の終わりごろに学ぶのですが、学び終わる時期には入試問題がすでに作成されてしまっているからです。公民をひと通り学び、内容を理解してからスクラップを開始したのでは、残念ながら遅いといわざるをえません。

 

入試1年前からスクラップを!

早めにスクラップを開始することは、それだけ多くのスクラップ記事を集められることを意味します。入試に出題される素材を見つけるという観点からいえば、スクラップは入試の1年前ぐらいから始めておきたいところです。秋ぐらいまでがんばってスクラップを続ければ、時事問題にもバッチリ対応できる力がつくはずです。コツコツがんばっていきましょう!