意外と難しい、自己PR

推薦・AO入試では、自分の『売り』をアピールすること、つまり自己PRが重要になります。面接のときはもちろんですが、それ以外に出願時の書類などでも自己PRが求められることがあります。

しかし、中高生にとって、自己PRは意外と難しいものです。

思春期の中高生は、他人と違っていることを嫌う傾向があります。普段の生活では、ファッション、持ち物、趣味など、周りに合わせていたほうが居心地がよいと考えるのです。周りとは違う、自分だけの魅力をアピールすることには慣れていないのです。

そのため、多くの中高生にとって、いざ「自己PRをしてください」と言われても、なかなかすぐに的確なアピールをするのは難しいようです。

 

自己PRのポイントとは?

そこで、推薦・AO入試の前には、自己PRの内容について十分に練り上げておく必要があります。自分を分析し、アピールできるポイントを探していくことで、どんな人でもきっと自分にしかない魅力が見つかるはずです。

では、どんなことを考えてアピールしていけばいいのでしょうか。

 

まずは学習面のアピールから

入学試験を受けるわけですから、まず考えるべきは学習面でのアピールポイントです。推薦・AO入試では、その学校で学びたいという明確な意志、意欲があることが評価項目のひとつになります。そのため、自己PRでは学業面でのアピールが欠かせません。

自己PRを練る際には、得意科目、好きな分野、将来専門的に学びたいことなどを紙に書き出してみましょう。主体的に学ぶ意志を持った学生・生徒を求める学校側にとって、これらの項目は最も気になるところです。積極的に長所をアピールしましょう。もちろん、志望校で主に学べる分野との関連があればより効果的です。

また、英検・漢検など検定試験の実績もアピールしたいところです。試験まで時間があれば、検定試験を受験してアピールポイントを増やしておくのもよいでしょう。

 

部活動などの実績は積極的にアピールしよう

他の受験生と差別化しやすいのが、部活動などの課外活動です。

部活動や習い事などの大会での実績がある人は、ぜひアピールしましょう。特に高校入試では、アピールできる実績を持っていると有利になります。

また、大会での特筆すべき実績がなくても、部活動の部長や生徒会役員など組織をまとめる役職を経験していれば、それらもアピールポイントになります。

そして、留学・ボランティアなど特別な活動の経験も、もちろん有効な『売り』になります。こうした経験を持っている人は、実績や経験を詳しく紙に書き出し、整理しておくことをお勧めします。面接の場で詳しく聞かれたときに、具体的な体験の説明や、活動を通じて学んだことなどがきちんと説明できれば、好印象につながります。

 

学校にとってプラスになる面をアピール

自己PRのもうひとつのコツとして『自分の価値をアピールする』ことが挙げられます。つまり、「自分を入学させてくれたら、学校にとってプラスになりますよ」ということを訴えていくのです。学業や部活の面はもちろん、それ以外でも「学校の校風や特徴に合っている」「他の生徒を引っ張り、校内の雰囲気をよりよくできる」といった内容を、堂々とアピールしてみるのもひとつの手です。

 

ネタがない? そんなときは……

中には、上に挙げたようなアピールのネタが全くないという人がいるかもしれません。しかし、一人では思いつかなくても、周囲の人と自分の長所や武器について深く話していくと、意外と何かしらネタが見つかるものです。自己PRに困ったときは、周囲の友達や家族、先生に相談するのも手です。