志望学部・学科と得意・苦手科目が合ってない!?

「数学の先生になりたいので、理学部の数学科を目指す」「社会福祉士を目指すため福祉系の学部に行きたい」というように、将来なりたい職業や目指したい資格が高校時代までに決まっている人がいます。このような人は、志望学部・学科がはっきりしているので、当然ながらそれに合わせて文系・理系の選択をし、志望校合格に必要な科目を勉強していけばいいわけです。だから、勉強する上での迷いはあまりないように思われます。

しかし実際には、志望学部・学科と科目の得意・不得意が合っていない場合が少なからずみられます。工学部志望なのに理科が苦手だったり、日本語教師になりたいのに国語が苦手だったり……。

志望校で学ぶ上で一番必要な科目なのに、自分の中では苦手科目。こんなとき、どうすればいいのでしょうか。

 

軸になる科目は、苦手を放置してはダメ!

受験戦略の面からいえば、志望学部・学科を受験する上で軸になる科目が苦手という状態は好ましくありません。また、志望学部・学科の軸になる科目であれば、入学後も必要になるはずです。苦手なままでは、たとえ合格できたとしても入学後に困難が待ち受けています。やはり、時間をしっかりかけて、苦手を克服していくべきでしょう。

 

理解を深め、考えて解く学力をつけよう

しかし、同じ苦手科目でも、将来必要になる科目とそうでない科目では対処法が違ってきます。将来必要でない科目であれば、要領よくポイントだけをおさえ、「点数を稼ぐ」勉強法をとるほうがいいでしょう。一方、志望校入学後も必要な科目については、小手先のテクニックだけでは入学後に通用しなくなります。入学後のことを考えると、思考力を鍛え、基本的な理論を理解し、しっかり考えて問題を解くような学力を身につけておきたいところです。

 

中心科目の苦手克服は「急がば回れ」!

そこで、志望校で学ぶ上で必要な科目については、以下のことを意識するとよいでしょう。

まず、前の学年で習ったことからさかのぼって見直し、苦手のもとを断ち切ることです。高校生であっても、小・中学校で習うレベルから見直す覚悟で臨みましょう。「急がば回れ」のことわざ通り、一見回り道に見えても、基礎の基礎から理解していくほうが結局は理解が早くなります。

もう一つ、一人でがんばりすぎず、周囲の人に素直に助けを求めることです。勉強のできる友達や、学校・家庭教師の先生などを頼ってみましょう。対話しながら教えてもらうことで、一人で勉強しているときよりも早く、深く理解できる上、記憶も定着しやすくなります。

前に習った内容から見直し、分からないことは素直に教えてもらう。謙虚に苦手分野と向き合い、しっかり理解を深めていけば、苦手意識も少しずつ解けてくるはずです!