出願書類作成にはコツがある

推薦・AO入試を受験するにあたって、第一関門となるのが出願書類です。

推薦・AO入試では、受験生の人物面が評価の対象になります。出願書類は、試験官が受験生の人となりを知る上で最初の、かつ重要な材料です。

そこで、出願書類の作成・提出にあたっては細心の注意を払い、しっかりと時間をかけて取り組む必要があるわけですが、ただ時間をかけて書けばいいというものでもありません。試験官の目にとまる、キラリと光る書類を仕上げるにはコツがあります。今回は、出願書類作成にあたってのコツをいくつかご紹介します。

 

コツ1. 出願書類は複数取り寄せ&コピー

インターネット出願の場合を除けば、出願書類作成のためにはまず書類を取り寄せる必要があります。このとき、書類は同じものを複数取り寄せ、そして下書き原稿作成用にコピーをとっておきましょう。

後でも述べますが、出願書類は何度も手直しして仕上げていきます。そのため、下書き原稿用のコピーは必要不可欠です。

また、最終仕上げの際には本物の書類にボールペン書きすることになりますが、たとえ鉛筆で薄く下書きしておいたとしても書き損じてしまうこともあります。そんなとき、書類の予備があればすぐに書き直すことができるので、出願まで時間的余裕がないときも安心です。さらに、同じ大学に複数回出願するなど願書が何通も必要な場合にも、予め書類を多めに確保しておけば何かと重宝します。

 

コツ2. 1行の字数を数えてみよう

出願書類には、志望理由や将来の夢などを書く欄がある場合がほとんどですが、この欄はたいてい線が引いてあるだけ、あるいは全くの空欄になっています。

線が引いてある場合、まずはコピーをとった紙に書き込んで、1行に何字書けるか数えてみましょう。こうすれば、字数の目安をつかむことができます。たとえば、記入欄が4行で、1行に40字書けたのなら40×4=160字が字数の目安です。

このとき、やや小さめの字で、字間も詰め気味にして書いてみるのがポイントです。書類を読む側にとっては、記入欄がびっしりと字で埋まっていたほうが書き手の一生懸命さを感じるものです。字が小さくなりすぎないよう気をつけつつ、記入欄いっぱいに熱意を詰め込みましょう。

また、記入欄が線も引いてない全くの空欄の場合は、鉛筆で薄く線を引けば書きやすく、見た目にもきれいな字が書ける上、字数カウントもしやすくなります。

 

コツ3. 『主張→理由・具体例』の流れを意識

出願書類では、自分の思いを文章で論理的に表現しなければなりません。そのため、出願書類作成では小論文のテクニックが有効です。

とりわけ、最も訴えたい内容、つまり主張を先頭にもってくる書き方は必須です。まず主張を簡潔に述べた上で、そう考える理由やきっかけ、あるいは具体例を加えて肉付けしていきましょう。

 

コツ4. 複数の先生から多角的にチェックを受け、客観性のある書類に

出願書類作成にあたっては、受験生の思いや熱意をすっきりとした文章にまとめるため、書類の書き方に精通した先生方の指導を仰ぐのも重要です。このとき、できれば2人以上の先生に指導してもらうようにしましょう。複数の先生にチェックしてもらい、様々な角度から修正を加えていくことで、より客観的で読みやすく、受験生の思いが伝わる書類ができあがります。