知識がなければ、応用力もつかない!

時代の移り変わりとともに、教育の流れは暗記中心から知識の活用力や論理的思考力、あるいは表現力などを重視する方向へ変わってきました。かつては当たり前だった暗記・暗唱による知識の詰め込みはもはや一般的ではなくなってきています。

 

しかし、いくら応用力が重要だといっても、その土台となる基礎知識をおろそかにしては、学力はつきません。そこで今回は、各科目の学力を支える基礎知識のうち、特に重要なものをピックアップしてみました。

 

・英語

英語の基礎は何といっても語彙力です。単語の意味が分からなければ、長文問題どころか文法問題も解けません。単語力の強化は常に重要テーマとなります。

 

また、文法問題では熟語や語法の知識も重要です。特に私立大入試ではこれらの占める割合が高いので、しっかりと時間をかけ、問題を解きながら覚えていきたいところです。

 

そして、難関校や国公立大二次試験で重要な英作文には構文の知識が不可欠です。文法の教科書などの例文を覚えて、正しい英文の形を感覚的につかみましょう。

 

・数学

数学の問題を解くには、基礎的な公式を使いこなす力がもちろん重要です。特に高校数学では、代表的な問題の解法をどれだけインプットしているかで点数がかなり変わります。とりわけ、途中式に部分点がつく記述式問題では、解法の流れ通りに解く問題が完全に解けるようになれば点数が大きく伸びます。単純に公式を覚えるだけでなく、教科書や参考書の例題を解き、解法の流れをマスターするように心がけましょう。

 

・古文

古文の基礎は、単語・文法・敬語です。単語の暗記はもちろん重要ですが、文法、特に助動詞や助詞の知識がないと、センター試験レベルの問題には太刀打ちできません。また、初めて読む文章で主語をつかんだ正確な読解を進めていくには、敬語の知識も不可欠です。単語帳と古典文法のテキストの2冊を常に持ち歩き、毎日少しずつ知識を定着させていきましょう。

 

・漢文

漢文は、まず「返り点」通りに読めることが第一条件です。次に重要なのは、句法と漢字の基礎知識です。句法は多くの人が覚えようとしていますが、漢字の知識については意外と手をつけていない人が多いものです。漢文の参考書には、たいてい句法だけでなく漢字の意味・読み方ものっているので、漢字の勉強も忘れずにやっておきましょう。

 

・理科

物理では公式、化学では元素の周期表やモル計算などに注意が必要です。また、知識分野の割合が比較的高い生物・地学については、実践演習に入る前に各単元の基礎知識をインプットできているか確認しておきましょう。

 

・社会

中学生までの社会については、日本地図・世界地図の知識を確認したいところです。都道府県や県庁所在地、主な国の位置などは基礎中の基礎として出題されることがあります。これらに加えて、高校生の場合は、日本史では旧国名や各時代の政権担当者、世界史では主な国の王朝の順、地理では気候や主な国の特徴などが重要です。

 

いかがでしょうか? どれも問題を解く上での必須事項ばかりです。不安のある箇所は、後回しにせずすぐに覚えていくようにしましょう!