中学受験は志望校に残念ながら不合格…… 高校受験ではどうする?

首都圏をはじめとする都市部では、公立中高一貫校や国私立の人気が高いため、中学受験では必然的に志望校への合格を果たす人とそうでない人がより多く出てきます。

 

特に、公立中高一貫校の場合は不合格となる受験生のほうが圧倒的に多いのが実情です。例えば、2015年度の東京都立中高一貫校入試を見てみると、全10校の平均受験倍率は6.22倍(出典:リセマム http://resemom.jp/article/2015/02/09/22821.html)でした。実に、合格者の5倍以上の受験生が涙を呑んだことになります。

 

このように、中学受験では、残念ながら不合格になることも珍しくありません。この場合、地元の公立中や併願の私立中に進むことになりますが、「3年後の高校受験で同じ学校を受験してリベンジするぞ!」と捲土重来を目指す人もいれば、一方で「中学受験で合格できなかったのに、内容がもっと難しくなる高校受験で受かるの?」と弱気になる人もいるのではないでしょうか。

 

チャンスがあるならリベンジを狙おう!

もちろん、高校での募集がない完全な中高一貫校の場合は受験できません。しかし、併設型中高一貫校のように、高校での募集枠があり、受験チャンスがあるのなら、大いにリベンジを狙っていくべきだといえます。以下に、その理由を挙げてみます。

 

1)英語が加わる

高校受験では英語が主要教科として加わります。そのため英語が得意な人、特に小学校から英会話などを習っていて英語歴が長い人は、英語が加わることで中学受験のときより有利な状況で入試に臨める可能性があります。

 

2)読解力・記述力で優位に立てる

中学受験、特に公立中高一貫校入試の勉強をしてきた生徒は、長い問題文を読んで答えることや記述式の答案を作ること、あるいは作文を書くことに慣れています。こうした力は高校入試でも十分武器になります。

 

特に、公立高校入試では記述力が求められるため、公立中高一貫校に向けて鍛えてきた力を存分に生かすことができ、他の受験生より有利です。

 

3)公立中なら、内申点を上げやすい

中学受験に向けて一生懸命勉強してきたことは、中学校の勉強にもそのまま活用できます。各科目の知識はもちろん、絶対的な勉強量でも、中学受験経験者と未経験者とでは大きな差があります。

 

中学受験で得た知識と経験を活かせば、地元の公立中でトップクラスの成績を取るのは難しいことではありません。オール5近くの成績を取れば、自信もつきますし、公立高校受験では内申点も必要なので、高校受験でも有利になります。

 

4)中学校で化ける可能性も

そして、子どもは成長する力を秘めています。中学受験で不合格になったからといって、決してそれがその人の限界というわけではありません。

 

小学校では心身ともに未発達だった人が中学校に入ってから伸びていく、という例もしばしば目にします。その可能性を信じ、中学校で改めて努力していくことで、学力が飛躍的に伸びるかもしれません。

 

中学受験はゴールではない!

中学受験は、決して人生を決定付けるものではありません。一度失敗したからといって諦めず、新たな目標に向かって努力する姿勢が何よりも大事です。積み重ねてきた学力を活かしながら、高校受験でのリベンジを果たしましょう!