中学受験、親はどこまで子どもに関与するべき?

中学受験は、受験生がまだ幼い小学生ということもあり、親の関わり方が成否を分ける大きなポイントとなってきます。しかし、塾や家庭教師の指導も受ける中で、どこまで関与していいのか悩む方もきっといらっしゃることでしょう。そこで今回は、事例を元にしながら、中学受験を成功に導く親の関わり方についてみていくことにします。

 

親と塾・家庭教師の役割分担をはっきりさせよう

まず、親がある程度受験についての知識があり、子どもに教えることもできる場合です。この場合、塾・家庭教師と親の教え方や考え方が違うと、同じ内容について違う教え方をされた子どもが混乱し、かえって効率が悪くなったり理解が進まなかったりすることがあります。特に算数ではその傾向が顕著で、塾や家庭教師で『つるかめ算』や『面積図』など中学受験用のテクニックを教わったのに、親が自分の経験を元に方程式を立てて教えようとすると、子どもは混乱してしまいます。

ここで大事なのは、塾・家庭教師と親が話し合い、互いの役割分担を明確化することです。たとえば、教えること自体は塾・家庭教師に任せ、親は学習時間の管理や宿題のチェック、あるいは簡単な計算・漢字・暗記事項の練習につきあう……といった具合です。あるいは、知識分野については親が家で教え、塾や家庭教師には算数や理科の計算分野に集中してもらうというパターンもあります。

うまく役割分担できれば、毎日子どもと一緒にいる親がしっかりと子どもの学習状況を把握し、うまくコントロールしながら受験勉強を進めることができます。そのためにも、面談で塾・家庭教師とのコミュニケーションを深め、意思疎通を図ることが非常に重要といえます。

 

親にしかできないこともある

一方、様々な事情から、親が子どもの受験勉強にあまり関与できない場合もあります。この場合は、学習指導については指導のプロである塾・家庭教師に丸投げすることになるので、子どもと深く関わることをいとわず、家庭学習の管理まで全面的に任せられる塾・家庭教師を選ぶことが重要といえます。

しかし、だからといって親は何もしなくていいというわけではありません。学習指導をしない分、受験と日々戦い続ける子どもをサポート役する役割がより重大になってきます。食事など家事の面でのサポートはもちろんですが、子どもとコミュニケーションをとる中で、ストレスを和らげ、励まし、毎日の頑張りをほめるといった、親にしかできないこともあります。

 

子どものために何ができるか

それぞれの家庭の状況に合わせ、塾や家庭教師とうまく分担して受験勉強をサポートしていくことが重要といえます。子どもに中学受験をさせることを検討している、あるいは実際に始めているという方は、ぜひ一度『子どものために自分は何ができるか』を最優先に考えてみてはいかがでしょうか。