受験校を絞り込む上での基準は何だろう?

中学・高校入試と異なり、大学入試においては、時に全国規模で受験校を考えることになります。しかも、世の中には同じ系統の学部・学科がいくつもあり、受験校を決定するうえで迷ってしまうこともしばしば。こんなとき、いったいどんな基準で受験校を絞り込んでいけばいいのでしょうか。今回は、そのヒントとなる基準を挙げてみます。ぜひ、受験校決定の参考にしてみてください!

 

①立地

大学生活を送る上で、キャンパスの立地は重要です。まず、自宅から通えるのか、下宿する必要があるのかは最重要項目です。自宅から通う場合は、駅からの距離や、スクールバスの有無などもチェックしましょう。下宿する場合は、大学周辺の街について、生活の便利さや治安、家賃相場などを調べておきたいところです。また、親族や知り合いが大学の近くにいれば、街の様子を尋ねることもできますし、実際に進学する上でもより安心です。

そして、忘れてはならないのが就職活動です。自宅や大学のある地域以外で就職活動をすると、交通費に加え宿泊代などもかかることがあり、就職活動をする上での金銭的・時間的負担が大きくなるので注意が必要です。将来的なことも考えた上での大学選びが重要といえます。

 

②キャンパス

立地だけでなく、キャンパス自体の比較も重要です。大学の施設は学校ごとに全く違い、同じ内容の大学は2つとありません。

もちろん、建物の新しさやオシャレさも志望校への憧れを生む大切な要素です。しかし、実際にキャンパスライフを送る上では、食堂や学生支援室など学生生活に関連した施設も重要です。また、研究が重要な理系大学の場合、研究施設の充実度は必ず調べておきましょう。施設や設備があって初めてできる研究もあります。

キャンパス内の施設についての情報は、ホームページや大学案内でも説明されていると思いますが、一番いいのは実際に現地を見学することです。オープンキャンパスなどの機会を利用し、実際に施設を見て比較してみましょう。

 

③就職・試験の実績

文系大学の場合は、就職実績は必ずチェックすべき項目です。企業によっては、採用活動の際に学生の出身大学によって差をつける、いわゆる『学歴フィルター』が存在することもあります。大手企業への就職を狙う人は、大学のホームページなどをチェックし、卒業生がどんな企業に就職しているのか確認しておいたほうがいいでしょう。

また、医療・福祉・栄養系など、国家試験を目指す学部・学科では、国家試験合格率の比較も重要です。卒業生全員が受験するような試験であれば、100%、あるいはそれに近い合格率をコンスタントに出している学校を選びたいところです。また、法律系などの難関資格や公務員試験の場合は、どんな試験に何人合格しているのかを比較していくと、大学ごとの傾向がわかり、自分の取りたい資格に強い大学が見えてきます。

 

事前に十分なリサーチを!

こうした項目について調べていくには、それなりに時間がかかります。受験直前、あるいはセンター試験後の出願校検討の段階になってあわてて調べると、受験勉強の時間も削られるだけでなく、入学後に「思っていた大学と違う!」というトラブルを招く可能性もあります。受験勉強に追われる前の高2までに受験校の候補を挙げておき、事前に十分なリサーチをした上で受験校を決定するようにしたいものです。