おろそかにしてはいけない! 受験での時事問題について考える

主に社会科の試験の中で出題される時事問題。勉強方法が他とは違うことから対策が後回しになってしまうことも少なくない分野ですが、過去には時事問題に30点の配点が行われた例もあり、おろそかにすると大きな失敗を招く危険性もあります。そうでなくても1点の差が合否を分ける受験では、しっかりとカバーしておきたいところです。

今回はそんな時事問題について、少し考えてみましょう。

 

どうして試験に時事問題が取り入れられているのか

そもそも、時事問題が出題される背景にはどんな意味があるのでしょうか。

時事問題が出題される科目は主に社会科ですが、本来の社会という言葉には「人間が共同生活を営む際の、人々の関係の総体」という大きな意味がこめられています。その中には歴史や世の中の仕組みといったものばかりでなく「今現在、あなたのいる世界の中で起こっている出来事」も含まれているのです。つまり社会科の中で時事問題を出題するのは、出題する人たちが「この社会で起こっている出来事について、自分の頭で考えてほしい」という思いを持っているからです。それは受験をへて子供たちが成長し、社会人へと一歩近づく上でも大切なことではないかと思います。

 

時事問題なのに、昔の出来事も? 変化球的な出題に注意しよう

時事問題では時に、一般的なイメージをくつがえす形の出題が行われることもあります。

まずよくあるのが「周年問題」という出題形式です。これは試験が行われる年を基準として、その年の10年前や50年前といった区切りの良い年に起きた出来事が出題されるというものです。例えば、過去には「その年に起こったさまざまな出来事を起こった順番に並べる」といった形の問題が出題されたことも。こういった問題が出題されても困らないよう、試験を受ける年の5年前や10年前、さらにもっと昔に大きな出来事がなかったかどうかを確認しておくと良いかもしれません。

 

また、時事問題は社会科のテストの中で出題されるイメージがありますが、他の科目の中で出題されるケースもあるので注意しましょう。最近の例では2015年、富岡製糸場の世界遺産登録のニュースにちなんで理科の試験で蚕の問題が出題されたそうです。

 

時事問題にどう向き合えばいいのでしょう?

上記のようなケースも考えると、時事問題はますますとらえどころのない分野のように思えてきます。それでは時事問題を制するためには、どういった取り組みを行えば良いのでしょうか。

 

時事問題は勉強方法が分かりにくいだけに、得意分野にできれば他の受験生に差を付けるチャンスにもなります。この分野に関しては効率的な勉強方法を見つけ出すというよりも、日ごろから時事に対する関心を持っておくことが大切です。社会の中で起こっているさまざまな出来事について主体的に考えられるようにしておくことで、その事柄についての理解度は深くなります。そのためには新聞等の情報に触れておくのはもちろん、家族や友達の間で時事問題について話し合う機会を持つと良いでしょう。