記憶の種類を理解して、効率よく復習しよう!

 

受験勉強において、暗記は避けて通ることができない課題です。英単語や生物、化学などの用語はもちろん、数学の問題を解く上でも解法を覚えているかどうかでスピードは大きく変わってきます。受験科目において、暗記がまったく必要ない教科はないと言っても過言ではないでしょう。

 

しかし、暗記に悩んでいる受験生が多いのも事実です。覚えたと思っていたことが思い出せず、いざという時に浮かんでこないなど、暗記の失敗によって痛い目をみるケースはけっして少なくありません。

 

人間の記憶の仕組みを理解しておくと、暗記のコツをつかむヒントになるはずです。そこで今回は記憶の種類と、それを知った上で覚えておきたい暗記法について紹介します。

 

「短期記憶」と「長期記憶」とは?

人間の記憶は、大きく分けると「短期記憶」と「長期記憶」の2種だといわれています。

短期記憶というのは、少し時間がたてば忘れてしまう記憶のことです。記憶を一時的に保管しておくスペースのようなものだと考えてください。入ってきた情報は全て短期記憶として刻まれます。

それに対し長期記憶というのは、必要な記憶として長く残り続ける記憶の名前です。

 

短期記憶と長期記憶の違いは、テレビレコーダーに例えるとわかりやすいかもしれません。

テレビ番組を録画するとき、気になるキーワードが入った番組をとりあえず録画して、軽く観てから削除したり、残しておくべきか選別したりすると思います。

この場合、短期記憶はとりあえず録画しておいた番組。長期記憶は選別して残された番組になります。

つまり、暗記するということは、入ってきた情報を長期記憶のカテゴリーに移す作業であるともいえるのです。

 

では、記憶を長期記憶にするには、どうすればいいのでしょうか。

 

長期記憶にするための暗記のコツとは?

脳に「長期必要な情報」として認識させ、長期記憶として長く覚えておけるようにするには、一体どうすればいいのでしょうか?

 

その答えは、ずばり「復習」です。

「そんなこと当たり前だ!」と思う人もいるでしょうが、それだけ復習は重要だということなのです。

短期記憶として残るのは、長くても1カ月ほどだといわれています。この約1カ月のうちに復習を繰り返し、脳にこれが大事な情報であると覚えさせないといけません。

 

人によって違いはあるものの、長期記憶として覚えるための目安として、4回ほど繰り返して復習すると良いといわれています。

始めて覚えた日の翌日、1週間後、2週間後、1カ月後の計4回のペースが理想的です。

回数を重ねるごとに忘れるスピードが鈍くなってくるので、間隔をあけた復習が効果的になってきます。

 

暗記するには繰り返し覚えることが重要であるということが、理解してもらえたかと思います。

これからは長期記憶と短期記憶を意識しつつ、大事な情報を忘れないように暗記に励んでください。