中学数学の難関、因数分解のコツをつかもう!

因数分解は、中学数学の最後の関門であるといっても過言ではないでしょう。それまでに習った方程式の発展形だとも考えられる一方で、解くためにはさらに1段階進んだ理解が必要であり、この段階でつまずいてしまう人も少なくありません。

 

因数分解は高校の数学でも扱う機会が多いため、ここでつまずいてしまうと、高校に入ってから苦労することになります。もちろん高校受験においても、因数分解を理解しているかどうかで得点に大きな差が出てしまいます。

 

今回は、因数分解の問題を解くためのポイントについて説明します。

 

因数分解の解き方は?

そもそも、因数分解とはなんなのでしょうか?因数分解を解くためには、それを理解しておくことが大前提となります。

 

(A+x)(B+y)という形の数式を、カッコをはずしてAB+Ay+Bx+xyという形に広げることを「展開」とよびます。

 

それに対して、AB+Ay+Bx+xyという数式を、(A+x)(B+y)という形にまとめることを「因数分解」とよぶのです。

 

上記の数式を構成しているA,B,x,yといった記号に該当するものは「項」または「因数」とよばれています。

 

因数分解を解くポイントは、「共通項」または「共通因数」とよばれる存在を見つけ出すことです。

 

例えば、上記の展開された式を「A」と「x」という共通項でくくってみましょう。

 

すると、式はA(B+y)+x(B+y)という形に変形します。

 

2つの共通項によってくくられた(B+y)もまた、共通項としてくくることができます。

 

そうすると式は(A+x)(B+y)となり、因数分解が完了するというわけです。

 

勉強を進めるうちに複雑な形の式が出題されるようになりますが、基本的な解き方は変わりません。

 

因数分解に強くなるには、暗記と練習を!

中学数学で出題される因数分解の形式は、大きく以下の4つに分かれます。

 

・x2+2xy+y2=(x+y)2

 

・x2-2xy+y2=(x-y)2

 

・x2-y2=(x+y)(x-y)

 

・x2+(a+b)x+ab=(x+a)(x+b)

 

因数分解の解法を理解していると解くことはできますが、はじめからこれらの形式が頭に入っていると、効率があがります。そうした意味でも、これらの形式は暗記しておくといいでしょう。

 

そのあとは、とにかくたくさんの問題を解くことが大切です。なれてくると、数式を見ただけでも因数分解を行ったあとの形が見えてくるようになります。

 

それから徐々に複雑な形にチャレンジしていくことで、より多くの問題に対応できるようになるはずです。

 

関門でありながら、中学と高校の数学において非常に重要な存在となる因数分解。最初の段階でつまずいてしまわないためには、確実に理解しておくことが大切です。そのためにも、基本をおさえて根気よく問題に取り組みましょう。

 

地道な方法だと思うかもしれませんが、確実な学力を身に付けるためには、それがもっとも大切なのです。