不登校の生徒も高校を卒業できる! チャレンジスクールという選択肢

最近では、何らかの事情で高校に通えなくなり、いわゆる「不登校」という状況になってしまう子供も少なくありません。

 

高校で不登校となった子供は学校を中退するケースも多く、日本では約5万3千人の高校生が不登校だといわれ、そのうちの約1万5千人が高校を中退してしまうといわれています。

※平成26年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」より

 

子供の将来や進路に関する不安は、不登校の子供を持つ親にとって非常に大きな問題であるといえるでしょう。

 

こうした状況を受けて、最近では1度不登校になってしまった子供でも少ない負担で学校に通えることを目的とした、「チャレンジスクール」とよばれる学校が増えています。

 

このチャレンジスクールとは、はたしてどのような学校なのでしょうか。そしてチャレンジスクールに入学するためには、どのような準備をする必要があるのでしょうか。

 

今回は、不登校の高校生にとっては重要な選択肢となる、チャレンジスクールに関する情報をお伝えします。

 

チャレンジスクールとは?

チャレンジスクールとは、不登校などの理由で高校を中退してしまったり、小学校や中学校からの不登校が尾を引いてしまっている生徒が、新しい目標を見つけて再起をはかれるようにするために設立された学校です。

 

授業の内容は学校によって異なるものの、カリキュラムの消化よりも生徒のペースを守ることを重視していることが特長です。卒業までの期間も3年と決まっているわけではなく、4年かけて卒業できる学校もあります。

 

カウンセリングや教育相談を通して、生徒一人一人の得意・不得意を把握し、それぞれの個性に配慮した指導を行ってくれます。そのため、今までの学校になじめなかった生徒でも、チャレンジスクールならしっかりと学ぶことができるかもしれません。

 

もちろん、大学進学を目指す生徒にはそれを見すえた学習計画を一緒に考えてくれるので、大学進学を目標にすることも可能です。

 

チャレンジスクールの入学のために必要なものは?

一般的な高校と入学の方法がちがうのも、チャレンジスクールの特徴の1つです。

 

ほとんどのチャレンジスクールでは、学力や調査書によって入学の可否が決まることはありません。

 

その代わり、多くのチャレンジスクールでは作文や面接が重視されます。そのため入学を希望する生徒は、事前に作文や面接の対策をしておくことが大切です。

 

NPO法人が運営し、高校を中退した生徒などの高校入学を目標としている「学力会」という学習塾では、チャレンジスクールの入学を目指した模擬テストも行っています。こうした機会を利用すると、入学できる可能性をさらに高めることができます。

 

1度つまずいてしまうと簡単に挽回することができないのは、日本の教育システムの大きな問題だといっても過言ではありません。ここで紹介したチャレンジスクールは、そういった中で大きな助けとなる存在にちがいありません。

 

不登校になった生徒の新しい選択肢として、こうしたチャレンジスクールという存在を覚えておく意義は大きいといえるでしょう。