高校生のもう1つの選択肢、専門学校という進路について

 

高校を卒業後に進学を希望する場合、おもな進路には「大学」と「専門学校」の2種類があります。

 

専門学校は希望すれば誰でも入れるというイメージがあるため、「受験」という範囲からは外れるように思われている傾向があります。

 

たしかに大学受験に比べると、専門学校は競争という要素は薄いといえるでしょう。しかし、専門学校なら必ずしも合格できるというわけではなく、十分な対策が必要となるケースもあるのです。

 

特に最近では、専門学校は就職につながるイメージがあることから、以前にも増して注目されています。

 

ここでは、専門学校の特徴や受験をする際の注意点について紹介します。

 

進学率と就職率、大学と専門学校の違いは?

実際のところ、大学と専門学校への進学率の差は、どのようになっているのでしょうか。

 

文部科学省がまとめた平成27年度の学校基本調査では、平成27年3月に卒業した高校生のうち、大学に進学した生徒は48.8%にのぼります。次に多いのが就職の17.7%、その次が専門学校で16.7%、短大で5.2%と続きます。

 

進学に絞った進路としては大学の次に多いことから、受験生にとって大きな選択肢の1つであるといえるでしょう。

 

専門学校を志望する人に多い特徴は、卒業後の就職を意識しているということです。

 

平成22年度の文部科学省の統計では、大学の就職率が60.8%であったのに対し、専門学校の就職率は74.7%でした。これはやや古い調査ですが、専門学校の就職率が高いことを示すデータとしては、有効であるといえるでしょう。

 

そもそも、ほとんどの専門学校は就職を前提としたスキルを身に付けることを目的としているので、このデータは自然なものだといえます。就職についての明確なビジョンを持っている高校生にとっては、有効な選択肢の1つになり得ると言っても間違いではないでしょう。

 

専門学校の入試の内容とは?

専門学校には受験がないと思っている人は少なくありません。しかし、専門学校でも入試は行われています。

 

入試の方法は学校によって異なりますが、おもに以下の4つになります。

 

・推薦入試

・AO入試

・一般入試(選考に学科試験が取り入れられている入試)

・社会人入試(社会人や大学卒業者などを対象にした入試)

 

専門学校だからとあなどらず、しっかりと入試の対策を行うようにしましょう。

 

特に、専門学校の中でも医療・看護系では、厳しい基準にもとづいて選考が行われます。医療・看護系の専門学校を受ける場合には、対策に十分に力を入れなければいけません。

 

大学に比べて進学率の低い専門学校ですが、将来を明確に見据えている生徒にとっては、魅力的な選択肢です。専門学校の特徴を理解して、選択肢の1つとして専門学校への進学を検討してみてはいかがでしょうか。