高卒の資格取得に必要な試験とは?

高校に通っていない人、高校を中退してしまった人。そういった人が大学を受験するためには、試験を受けて高卒の資格を取得しなければいけません。

 

その資格とは「高等学校卒業程度認定試験」。いわゆる高卒認定試験です。これは、条件に該当する人にとっては避けて通ることができないハードルなのです。

 

大学受験のスタートラインに立つためにも、試験には確実に合格したいところです。そのためには、日程や科目、問題のレベルといった必要最低限の情報を、事前に把握しておきましょう。

 

高卒認定試験のスケジュールは?

まずは基本である高卒認定試験のスケジュールについて、平成28年度の例をもとに紹介します。

 

平成28年度には、2回の試験が行われました。

 

それぞれの日程は、以下のようになっていました。

 

第1回

受験案内の配布開始:4月5日

出願期間:4月20日から5月10日まで

試験日:8月3日・4日

結果の通知:8月30日発送

 

第2回

受験案内の配布開始:7月21日

出願期間:9月1日から9月15日まで

試験日:平成11月5日・6日

結果の通知:12月2日発送

 

翌年度以降の日程も同じであるとは限りませんが、大まかな目安として覚えておいてください。

 

受験の科目は、国語と数学、英語、世界史(AまたはB)を必ず受験。選択科目としては「日本史と地理から1科目」「現代社会の1科目、または倫理と政治・経済の2科目」「科学と人間生活の1科目と物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎のうちの1科目の合計2科目、または物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎の中から3科目」という内容となっています。

 

1つの科目の試験時間は50分。問題の数は科目によりますが、20問から40問ほどとなっています。

 

高卒認定試験は高レベル?

高卒認定試験では、合格の基準は公表されていません。ですが予備校などの調査によって、100点満点中40点ほどを取得していると合格できると考えられています。

 

その一方で、高卒認定試験の合格率は40%ほどにとどまっており、難易度が高いというイメージを抱いている人も少なくありません。

 

しかし、その理由は試験の科目数と出題の範囲が広いためで、問題そのものはきちんと対策をたてれば解けるものばかりです。出題される問題のレベルは、中学1年から高校1年~2年までに設定されています。

 

もしも試験そのものに合格することができなくても、合格した科目については「科目合格」という扱いになり、次の試験から免除されます。次の試験では勉強がしやすくなるので、万が一落ちてしまったとしても、前向きにとらえるようにしましょう。

 

高卒認定試験は受験科目が多いため、勉強には苦労するかもしれません。しかし、前述のとおりそれぞれのレベルはけっして高いものではないので、しっかりと勉強をすれば高得点が取れるでしょう。高卒認定試験の勉強を通して、大学受験に必要な基礎力をやしなうこともできます。

 

ただのハードルのように思わず、志望校に合格するためのステップの1つとして、真剣に取り組んでください。