英語は必要最低限の単語を覚えておけば大丈夫?

大学受験の教科の中でも、英語は重要な科目の1つです。そのため、英語の勉強には特に力を入れている人も多いでしょう。

 

最近では社会に出てからも英語が必要とされる傾向が強くなっており、受験を終えた後でも英語を学ばなければいけないケースが増えています。

 

巷では、社会人に向けた英語の学習法を紹介するテキストもたくさん売られています。中には従来にはなかった、ユニークな方法を提案するものも存在しています。

 

今回紹介する学習法も、その1つです。この方法は実際に英語を扱う時には役に立つものの、受験の英語の学習方法とは、まったく視点の異なる考え方だといえます。

 

受験勉強に活用するには注意が必要ですが、英語に対する考え方を広げるきっかけとして、覚えておいても損はないでしょう。

 

今回は、その「ユニークな考え方」の内容について、大まかに紹介します。

 

ツボをおさえると英語が使える?

生まれた時から英語を聞き、自然に吸収しているネイティブの人たちとは違い、英語を聞く機会の少ない環境で一から勉強するのは、非常に大変な作業となります。

 

まずは膨大な単語を覚えなければいけないと思い、そこで早くも心が折れてしまう人も少なくありません。

 

しかし、英語学習の考え方を変えるだけで、実用的な英語を身に付けることができるといわれています。

 

例えば、CDなどで英会話を聞いているだけでは、英語の意味や文の形がつかめず、ただ聞き流すだけになる可能性があります。

 

人によっては、これが英語学習につまずくきっかけとなってしまうのです。日本語は英語とは文法が大きく違うので、日本人の場合は特にこうした問題に直面しやすいと考えられています。

 

ですが、最初に英文の形をとらえておくと、文章の重要なポイントをおさえることができます。そうすれば、たとえ知っている英単語の数が少なくても、英文の内容を大まかに理解できるのです。

 

この考え方は、英文を作成する場合にも有効だと考えられています。

 

極端な話ですが、文の内容を理解した上で「sound」「find」「give」「at」「with」といった必要最低限の単語をおさえていると、意味の通る英文はつくれるというのです。

 

この方法はインド人の英語のとらえ方にもとづくことから、「インド式」とも呼ばれています。

 

受験英語には注意が必要

必要最低限の単語と英文の形を理解していれば英語が使えるというこの学習法は、英語の理解が進まずに悩んでいる人にとっては画期的な方法であるといえるでしょう。

 

しかし、上記の考え方は「必要最低限のボキャブラリーでも相手に意味を伝える」ことが最大の目的であることを覚えておく必要があります。

 

当然ですが、受験の英語においては正確な文法や単語の意味を理解し、作成できる能力が求められます。

 

そのため、ここでお伝えしたような考え方を突き詰めると、受験英語という面では逆効果になってしまう可能性もあるのです。

 

「最低限の単語で英語が使える」という考え方は確かに魅力的ですが、受験に活かすのは難しいかもしれません。

 

ですが、受験とこの考え方がまったく無関係というわけではありません。受験勉強を通して基礎力を養った後でこの考え方を実践すると、英語がさらに自由に使えるようになるはずです。

 

また、英語への苦手意識が強い受験生にとっては、こうした極端な考え方もあると知ることで、肩の力を抜くこともできるでしょう。

 

英語学習に行き詰まっている人は、このような考え方があることも念頭に置いて、気持ちを切り替えてみてはいかがでしょうか?