資格取得を意識して大学を決めるという視点

大学は勉強をしながらその分野に関する資格を取得することもできる、絶好の場でもあります。

 

特に、近年では就職を意識して、資格を取得する学生が増えています。そのため資格が取れることは大学のメリットの1つであり、「どのような資格が取得できるのか?」という点も、大学を選ぶ際に把握すべきポイントの1つなのです。

 

ここでは大学を選ぶ基準の1つになるように、大まかな資格の分類や、資格を基準にした大学選びのポイントについて紹介します。

 

資格の種類は大きく3つ。その内容とは?

資格の性質を大きく分類すると、「国家資格」「公的資格」「民間資格」の3つに分けられます。

 

国家資格は、法律に基づいて指定された資格です。

 

この資格を取得するということは、一定の知識や技術を有していることが国によって認められるということであり、取得後には定められた行為を行うことが許可されます。

 

具体的な例としては、医師や看護師、公認会計士、一級建築士、社会福祉士などが該当します。

 

社会的に高い信用が得られるものの、そのぶん取得するための難易度も高いという特徴も含んでいます。

 

公的資格は公益法人や民間団体が実施しますが、文部科学省や経済産業省といった官庁が認定する資格試験です。この資格を取得すると高い信用が得られるものの、国家資格のように独占的に業務が行えるほどの影響力はありません。

 

秘書検定や日商簿記、スポーツ指導者といった公的資格を取得していることで、さまざまな業務に活用することができます。

 

企業や民間団体が試験を行い、その結果によって認定される資格は、民間資格と呼ばれます。

国家資格や公的資格とは違ってそれぞれの組織が独自に認定するため、社会的な評価はそれぞれの資格で異なります。

 

民間資格の内容は多岐にわたりますが、一例としてはTOEICのテストやMOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)が該当します。

 

資格取得を目指すなら、事前に確認を!

大学の学部や学科によっては、資格の取得に必要な講座や科目に関するカリキュラムを設けているところもあります。

 

医学部でカリキュラムを修め、条件を満たした上で受験できる医師国家試験は、わかりやすい例の1つといえるでしょう。

 

国家資格などの難易度が高い資格の場合には、その合格率が公表されています。

 

国家資格取得を最初から視野に入れている場合には、そういった情報も考慮した上で大学を選ぶようにしましょう。そのためにはホームページやパンフレットを確認するだけではなく、オープンキャンパスや相談会にも参加して、詳細な情報を収集したほうがよいでしょう。

 

ただし、中には医師国家試験や一級建築士など、大学でカリキュラムを修めるだけではなく、その上で試験や実務経験が必要になる資格もたくさんあります。

 

そのため、大学の講義を受けただけでは必ずしも資格が取得できるわけではないことは、覚えておきましょう。

 

受験勉強に打ち込んでいると細かい条件までは目がまわらなくなってしまいがちですが、学校選びをする上では、合格した後でどのような勉強ができるのか、そして学んだことをどのような形でその先に活かせるのかを考えることも大切です。

 

そのための条件の1つとして、大学に入学して取得できる資格についても意識しておきましょう。