社会の重要知識。日本国憲法のポイントを紹介します

日本国憲法は中学校の公民の分野で習う、大事な範囲の1つです。

 

また、この憲法は社会を形成する上で大切な理念を定めたものでもあり、現在の日本を生きている私たち全員にとって重要な存在です。受験勉強に備えるためなのはもちろんのこと、日本人としてもしっかり理解しておきたい分野でもあります。

 

今回は高校受験に覚えておいてほしい、日本国憲法の要点を紹介します。社会の公民で高得点がとれるように、大切なポイントをおさえてください。

 

日本国憲法がつくられた背景は?

太平洋戦争で敗戦を迎えるまで、日本では大日本帝国憲法が基本的な法律として定められていました。

 

この大日本帝国憲法は主権が天皇にあり、国務大臣や官吏(かんり)といった重要な役職の人選や、外国との条約締結、戦争をはじめる権利といったさまざまな権限が、天皇に集中していました。

 

しかし、日本がポツダム宣言を受け入れ、敗戦によって太平洋戦争が終結した後、大日本帝国憲法の改正が行われます。これは、天皇が主権だったそれまでの国の形を改め、民主化を進めることも目的となっていました。

 

日本国憲法の概要とは

日本国憲法は、大きく「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」という3つの原則で成り立っています。

 

国の主権は国民へ移り、天皇は政治に関わらない「日本の象徴」となりました。これが国民主権です。

 

国民は公共の福祉に反しない限り「平等権」「自由権」「社会権」「参政権」「請求権」「請願権」などのさまざまな権利が、憲法によって認められています。これが「基本的人権の尊重」です。

 

「平和主義」も、日本国憲法の重要なポイントです。

 

過去の反省を踏まえて、日本国憲法第9条では「戦争の放棄、戦力の不保持、交戦権の否認」を定めています。

 

このような原則にもとづいて、日本国憲法は成り立っています。

 

憲法の3つの原則と同じく公民で扱われることが多い「三権分立」も、日本国憲法によって定められています。このように、日本国憲法は今の私たちの社会の基本を形成している、とても大切な存在なのです。

 

日本の民主化は日本国憲法によって進められ、現在の社会の形がつくられていきました。

 

先ほど例にあげた三権分立のように、公民で扱う内容には日本国憲法と関わっているものが多くあります。憲法についてきちんと勉強しておくと、その他の分野でも理解が進みやすくなります。

 

そういう点からいっても、日本国憲法は公民の中で大切な分野の1つです。しっかりと勉強をして、公民を得意科目にしてください。