受験の成功に結びつく、適切な親子の距離感は?

子供が自宅で快適に勉強をするためには、親のサポートが大切です。

 

しかし、とにかく親身になって手助けをすれば良いわけではありません。必要な部分ではサポートをしながらも、自分がやるべき所は任せるといった形で、適切な距離を保っていくことが大切です。

 

今回は親に求められる役割や、逆にやってはいけない行動など、受験生の子供を持つ親に覚えておいてほしいポイントをお伝えします。子供が集中できる環境をつくるための参考にしてください。

 

生活環境を整えて、子供の勉強効率の向上を

受験で成功するためには、周囲の環境が非常に大切です。

 

食事や睡眠、そして勉強を行う自宅は、生活の基本である大切な場所です。受験勉強の効率は、子どもの生活環境が整っているかどうかによって大きく左右されます。

 

そして、この「自宅での環境づくり」は、受験生の親にとって特に大事な役割です。次に紹介する点を守って、子供が勉強しやすいようにサポートしてください。

 

まずは基本的な例ですが、受験生が勉強をしている時は、家を静かな状態に保つようにしましょう。テレビや話し声がうるさいと、子供は集中して勉強することができません。

 

室内が散らかっている場合も同じです。しっかり掃除をして、静かで落ち着ける環境作りを心がけてください。

 

食事の内容も勉強のペースに影響します。

 

例えばファーストフードや揚げ物中心などの食事を摂ると、後で眠くなってしまいます。逆にサラダやお蕎麦といった食事は眠気を起こしにくく、食後でも集中して勉強できる可能性が高いメニューです。

 

体調管理という意味でも、毎日の食事は大切です。子どものコンディションを良好に保ち、順調に勉強を続けてもらうために、栄養のバランスに配慮した料理をつくるようにしてください。

 

また、親は子供を精神的に支えるという意味でも大切な存在です。子どもが悩みを打ち明けてきた時には丁寧に話を聞き、励ましの言葉をかけましょう。

 

面倒の見すぎも禁物。親がやってはいけないこととは?

逆に、気をつけた方が良い行動もあります。

 

例えば、子供にたくさん勉強してもらおうと、子どもの横について勉強が終わるまで監視したり、問題の答えを教えたり、子供よりも先に目標を決めたりするなど、親が子どもの勉強を管理しようとするケースです。

 

親が受験勉強に協力することは大切ですが、このように細かい所まで親が管理したり、率先して教えようとしたりすると、子供の自立が遅れて、かえって成長の邪魔をしてしまう可能性があります。

 

志望校に合格できるだけの学力をつけるためには、子供が自発的に学習し、自分で問題を解く力を養うことが大切です。勉強について手助けをすることも大切ですが、だからといって完璧にサポートしようとすると、かえって子供が学ぶチャンスを減らしてしまいます。

 

子供の成績がとても低くて心配な時には、親と塾が協力して、一緒に指導にあたることも有効です。ただし成績が上向きになってきた時は、少し距離を置いて、子供が自主的に勉強できるように配慮しましょう。

 

また、子供に注意ばかりするのも禁物です。良いと思える部分を探して、きちんとほめてあげるのも、子供の成長につながるポイントです。

 

子供を大事に思う気持ちから、何から何まで助けてあげたいと思うかもしれません。ですが、できる所は子供に任せることが、本人のステップアップにつながります。

親はまず、子供が集中して勉強できる環境づくりを心がけてください。そして近すぎず・離れすぎずの適度な距離感で、受験勉強を見守ってください。