炎色反応の解き方を覚えて、化学の試験に備えよう!

化学で習う炎色反応は、高校受験の問題やセンター試験でも出題される可能性がある分野の1つです。化学で確実に高得点をとるためにも、炎色反応について学ぶことは大切です。

 

今回は、炎色反応の内容について具体的に紹介します。基本的な分野の1つですが、しっかりとおさえて、化学の試験で高得点がとれるように備えてください。

 

試験にも出題される炎色反応

「炎色反応」というのは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、銅などといった金属や塩を炎に入れた時、金属によって異なる色に変わる反応をあらわす言葉です。

 

まずは、炎色反応が起こる仕組みについて紹介しましょう。

 

金属を構成している原子は、原子核と電子によって構成されています。電子は基本的に、原子核の周りの軌道を回っています。

 

ですが金属が熱せられると、電子が熱エネルギーを吸収して、外側の別の軌道に移ります。

 

しかしこの状態は原子核から離れていて不安定なので、本来の安定した軌道に戻ろうとします。

この時に、電子は吸収していたエネルギーを光として放出するため、発光が起きるのです。色が異なるのは、原子ごとに電子の配置が異なるためです。

 

ちなみに、花火に色がついているのも、炎色反応によるものです。花火は種類の違う火薬を組み合わせて作られており、火薬の種類ごとに違う金属をまぶして、火の色を変えています。

 

冒頭でも述べましたが、炎色反応はセンター試験に出題される可能性がある分野です。

 

例えば、1996年から2012年までには、ナトリウムの炎色反応に関する問題が4回出題されています。ちなみに、ナトリウムの炎色反応は黄色です。

 

また、同じ期間には炎色反応に関する問題でマグネシウムが3回も取り上げられています。マグネシウムには炎色反応がありませんが、正誤を問う問題で「マグネシウムは炎色反応を示さない」という例文が扱われました。

 

こうしたケースで出題される可能性もあるので、しっかりと対策をたてる必要があります。

 

炎色反応を示す金属の覚え方は?

炎色反応を示すおもな金属と反応の色は、以下になります。

 

・リチウム (Li)赤

・ナトリウム (Na)黄

・カリウム (K)紫

・カルシウム (Ca)橙

・ストロンチウム (Sr)紅

・銅 (Cu)緑青

・バリウム (Ba)黄緑

・ルビジウム (Rb)薄赤

・セシウム (Cs)青紫

 

これらの内容を覚えておくと、炎色反応の問題に対応できる可能性が高くなります。

 

しかし、炎色反応について暗記をするのは簡単ではありません。勉強の参考になるように、最後に暗記でよく使われている語呂合わせを紹介します。

 

「リアカー無きK村、動力借りるとするもくれない馬力」

 

この文だけでは、どういう意味かわからないでしょう。しかし、この中には、炎色反応を示す一部の金属の元素と、その色が含まれているのです。

 

含まれている内容は、以下になります。

 

リアカー(Li・赤)無き(Na・黄)K村(K・紫)、動力(Cu・緑青)借りると(Ca・橙)するもくれない(Sr・紅)馬力(Ba・黄緑)

 

この語呂合わせも参考にして、炎色反応を覚えてください。

 

炎色反応は化学で扱う幅広い分野の中の1つですが、高得点をとるためには、こうした1つ1つの分野を地道に勉強することが大切です。今回紹介した情報も参考にして、炎色反応への理解を深めてください。