AO入試で問われる重要な能力「文章力」を磨くには

近年では、AO入試での受験を検討する受験生は少なくありません。

 

通常の受験勉強と同様に、AO入試の対策にも力を入れたいと考えている受験生も多いことでしょう。

 

アピールするポイントが一人一人異なるAO入試の場合、誰にでも有効な対策というのは多くはありません。

 

AO入試の対策の1つである「文章力」は、とても重要な要素であり、文章力を磨くことは、AO入試を受ける人にとっては欠かすことができません。

 

今回は、AO入試で必要になる文章力について紹介します。これからAO入試の対策を始める人は、ぜひとも目を通してください。

 

AO入試で求められる文章力とは?

AO入試の場合「志望理由書」と「自己推薦書」「小論文」という3つの課題で、文章を書く必要があります。

 

これらの課題に対応する文章力を磨くためには、それぞれに求められているポイントを意識して構成を考えることが大切です。

 

まずは「志望理由書」です。その名前の通り、どうしてその学校への入学を希望したのかを説明する文章です。

 

伝わりやすい志望理由書を書くためには、文章を書く上での基本的な構成を意識することが大切です。

 

具体的には、まず「私が■大学を志望する理由は、〇〇だからです」という主張を述べて、次に「それは、私は〇〇だと考えているからです」や「〇〇という経験を通じ、〇〇だと感じたからです」と、その理由を展開します。この流れを踏まえて、最後に「そのために私は、■大学を志望します」といった結論でまとめるという流れです。

 

AO入試は「自己推薦入試」とも言われているように、自己アピールが重要になります。そのため、志望理由書の中にも自己アピールを盛り込むことが大切になってくるのです。

 

志望理由書でアピールするための具体例としては、第一にその大学を志望するきっかけになった過去の体験を伝え、次に現在の自分の長所と短所を述べ、最終的にはそうした体験や素質をふまえた上で「大学で何がしたいのか」といった結論に帰着するという、時系列を意識した構成が理想的です。

 

自己推薦書も自己アピールには大切な課題ですが、大学によってはこの課題が存在しないケースもあります。

 

それは、求められているテーマが志望理由書に似通っているためです。

 

そのため、自己推薦書が課題となっている場合には、志望理由書と内容が重ならないようにしなければいけません。

 

たとえば、志望理由書を上記で紹介したような構成で書いた場合には、志望理由書の主題は、結論で述べた「大学に入って、何がしたいのか」という部分にあたります。

 

こうした特徴を意識して、自己推薦書ではその前の段階で書いた「自分はどうしてこの大学に入りたいと思うのか」「自分にはどんな長所や能力があるのか」といった部分に重点を置いて、さらに具体的に膨らませると良いでしょう。こうしたポイントを意識すると、志望理由書と区別できる自己推薦書を書くことができます。

 

小論文も、AO入試ではよく出題される課題です。

 

小論文の構成も、志望理由書と同様に「主張」「理由」「結論」という流れを意識するといいでしょう。

 

ただし小論文の場合は、与えられたテーマについてきちんと論拠を展開できるだけの基礎学力も求められます。国語の勉強に力を入れたり、日々新聞を読むなどの対策が大切です。

 

AO入試において、志望理由書や自己推薦書は重要な評価のポイントとなります。他の受験生に差を付けるためにも、文章力をしっかりと磨き、相手にはっきりと伝わる文章が書けるように努めましょう。