併願校選びも準備が大切

高校受験で悔いを残さないためには、第一志望の高校だけではなく、併願校選びに注意することも大切です。第一志望の高校のレベルがどれくらいなのか、また公立なのか私立なのかといった条件によって、併願校選びで注意する内容は変わってくるでしょう。

 

併願校を選ぶ際には、第一志望の高校と同じように、しっかり考えておくことが大事です。どんなポイントを意識すれば良いのかを把握して、適切な併願校を選びましょう。

 

併願校選びは、第一志望を基準に

併願校を選ぶ時には、第一志望の学校が決まっていることと思います。

 

たとえば、志望校を決める時点で第一志望に合格する可能性があまり高くない場合に、不合格の場合にそなえて、よりレベルが低い併願校を選ぶのは自然でしょう。

 

逆に、第一志望に合格できる見込みが大きい場合には、前述のケースよりも併願校のレベルを上げることも考えられます。この条件なら、どちらかの高校の入試で不合格になってしまった場合でも、学力的に適切な高校に入学することができると言えます。

 

ただし、合格圏内の高校だからといって、絶対に合格できるとは限りませんので、第一志望に合格する見込みが大きくても、万が一の場合を想定して、よりレベルの低い併願校を選択肢に入れたほうが安全でしょう。

 

また、第一志望の高校が公立なのか、それとも私立なのかによっても、併願校を決める時の選択肢が変わります。

 

公立高校は入試の日程が同じですから、公立高校の併願として別の公立高校を受験することは当然できません。そのため第一志望が公立高校の場合は、受験日の異なる私立高校の併願を検討することになるでしょう。

私立の学校の中には、もしも第一志望の公立高校に不合格になってしまった場合に、その私立の学校に入学することを条件に、入試得点の加点などの優遇措置を設けている高校があります。

 

第一志望の高校が私立の場合には、併願として別の私立か公立を受験するという選択肢があります。

 

特に第一志望で難関私立を受ける場合には、併願として合格圏内の私立も受験するケースが一般的です。公立を併願にする選択肢もありますが、公立は入試日程が遅いため、不合格になってしまった場合はその後の選択肢が限られてしまうので、安全圏の学校を選ぶようにしましょう。

 

併願校選びも入念な準備が大切

第一志望に比べると関心がうすくなってしまいがちですが、併願校も進学する可能性がある高校です。第一志望の学校と同じように、併願校選びもしっかり行いましょう。

 

併願校を選ぶ際にも、高校選びの条件として偏差値は大切ですが、その他にも、学校の雰囲気やカリキュラムといった具体的な情報を集めることが重要です。どんな高校生活を送りたいか、もっと先の進路を考えた上でも有効な選択肢か、などさまざまな点を考慮して、自分にあった高校を選びましょう。

 

受験の計画を立てる上でも、併願校の情報収集は大切です。たとえば、前の章で併願校での優遇措置を紹介しましたが、優遇措置の内容や利用するための条件は、学校によって違います。早い段階で優遇措置の情報を把握しておくと、それだけ早く具体的なスケジュールを立てることができるのです。高校のウェブサイトや進学情報サイトで情報を集めたり、特に気になった高校は学校説明会に参加するなどして、積極的に情報を収集しましょう。

早いうちに目標を設定すれば、受験の計画も立てやすくなり、効率の良い受験勉強ができるようになります。

 

併願校を決める際には、経済的な状況を考慮する必要もあるでしょう。家族と話し合って『併願校を受験するのか、受験するとしたらどれだけ受験して良いのか』『安全圏の高校を1校だけ受験するのか』などの条件も固めてください。中学3年の10月から11月頃に行われる三者面談が志望校を決めるタイミングなので、この時までに第一志望と併願校をしぼっておきましょう。

 

二番目の選択肢でも、入学したあとに「この学校に入って良かった」と思えるケースはめずらしくありません。

そのために大事なのは、余念のない併願校選びをすることです。しっかりと準備をして、魅力的だと思える併願校を見つけられるように、第一志望の学校と同じように学校研究を行いましょう。